オランダ発のレストモッド専門企業が挑む、アウディTTの新たな進化

クラシックカーを現代風に蘇らせるレストモッド専門企業は数多く存在するが、その多くは1960~70年代のモデルに焦点を当てている。そんな中、オランダのAutoformaは異なるアプローチで注目を集めている。同社が手掛けた最新のレストモッドプロジェクトは、1998年にデビューした初代アウディTTに現代的な解釈を加えた一台だ。

「クラシック」の定義を超えたデザインアイコン

1995年に発表されたTTSロードスターコンセプトカーを彷彿とさせるこの一台は、顧客の要望により実現したオーダーメイドのレストモッドだ。初代TTは発売から30年近くが経過し、もはや「クラシック」の定義に当てはまらないかもしれない。しかし、その流麗なデザインと若者層にも支持される魅力は、まさに「デザインアイコン」と呼ぶにふさわしい。

外観の大胆なアップデート:3Dプリントカーボンパーツが随所に

オランダ人デザイナーNiels van Roij氏率いるAutoformaのチームは、初代TTのスタイリングをさらに洗練させるため、複数のビジュアルチューンを施した。フロントバンパーは新設計のエアインテークを採用し、グリルも微妙にアップデート。さらに、フェンダーに統合されたベントにはターンシグナルリピーターが隠されている。この改造に伴い、ウォッシャー液リザーバーはトランクへと移設された。

その他の主な変更点として、サイドスカートとリアディフューザーへのエアインテーク追加が挙げられる。Autoformaによると、これらの新規パーツの多くは3Dプリントによるカーボン構造で製作されているという。

ハードトップ化でコンセプトカーの魅力を再現

ソフトトップに代わり、リムーバブルハードトップを採用した点も特徴的だ。ハードトップを装着することで、1995年のコンセプトカーとの整合性が高まっている。一方で、初代TTのトレードマークであった2本のロールバーはそのまま残されている。ただし、安全性向上のため発売直後に追加されたリアスポイラーは廃止されたが、この変更には賛否両論がありそうだ。

内装は「ベースボールステッチ」が魅力の伝統的な仕上げ

足回りはわずかにローダウンされ、より攻撃的なスタンスを演出。内装面では大きな変更はないが、その理由は初代TTの「ベースボールステッチ」を採用した内装が既に完成度が高いためだ。

コストは非公開ながら、今後の展開に期待

このレストモッドの総コストは公表されていないが、高額であったことは想像に難くない。それでも、このアウディTTレストモッドは、今後も続くであろうTTの新たな解釈の第一歩となるだろう。

出典: Hagerty