カタール寄贈の747、今夏にも「臨時エアフォースワン」として就航
米国政府はカタール政府から寄贈されたボーイング747-8iを、正式なエアフォースワン(大統領専用機)の後継機が就航するまでの「つなぎ」として、今夏にも運用開始する見通しだ。現在のエアフォースワンは老朽化が進んでおり、後継機のボーイングVC-25Bの納入は2028年までずれ込む見込みとなっている。
寄贈機の経緯と現状
カタール政府から寄贈された747-8iは、昨年夏から改修作業が進められており、総額4億ドル相当とされる。テスト飛行はテキサス州とオクラホマ州で実施され、既に「VADER01」のコールサインで航空ファンに目撃されている。改修内容には、電力システムの強化、通信システムの追加、医療設備、エグゼクティブ仕様の内装、自衛システム、自律走行機能などが含まれる。
後継機の遅れとその背景
後継機となるボーイングVC-25Bは、2024年から2026年、さらに2027年と納入スケジュールが度々延期されており、現在は2028年の運用開始が目指されている。その理由として、COVID-19パンデミックやサプライチェーンの混乱、技術的な課題などが挙げられている。特に、複雑なシステムの統合に時間を要していることが遅れの主な要因となっている。
「臨時エアフォースワン」の役割
米空軍はこの寄贈機を「VC-25Bブリッジ機」と呼び、正式な後継機が就航するまでのつなぎとして位置付けている。これにより、ドナルド・トランプ前大統領が週末にフロリダのゴルフ場へ向かう際にも、これまでと同様の快適な移動手段が確保される見込みだ。なお、2機目のVC-25Bの納入目標日は公表されていない。
「今回の発表で明らかになったのは、最初の機体の就航時期のみ。空軍は2機目の納入目標日については公表していない」
— Simple Flying
今後の展望
寄贈機の運用開始は、現行のエアフォースワンの老朽化に伴うリスクを軽減するだけでなく、後継機の納入遅れによる運用の空白を埋める重要な役割を果たす。しかし、2028年までの暫定的な運用にとどまるため、正式な後継機の早期納入が求められている。