コロラド州議会で審議されていた、州の修理権法を部分的に廃止する法案が否決された。同法案は技術企業による修理権法の撤廃の動きが米国全体に広がる兆しと捉えられており、修理権運動の関係者にとって重要な局面となっていた。

コロラド州の修理権法とは

2024年に成立したコロラド州の「デジタル電子機器の消費者修理権法」は、2026年1月に施行された。同法は、スマートフォン、コンピューター、Wi-Fiルーターなどのデジタル機器の修理に必要なツールや技術情報へのアクセスを保障するものだ。これにより、消費者や独立系修理業者がメーカーの制限なく機器を修理できるようになった。

廃止法案の内容と経緯

今回否決された法案「SB26-090」は、修理権法の例外規定を設ける内容だった。具体的には、「重要インフラ」に該当する機器について修理権法の適用除外とするもので、修理権運動の関係者はこの定義が曖昧であり、事実上あらゆる技術機器に適用される可能性があると懸念していた。

同法案は4月2日にコロラド州上院で審議され、シスコやIBMなどの企業によるロビー活動の後、全会一致で可決された。その後、4月16日に州上院で可決されたが、4月28日にコロラド州下院の「州・市民・軍事・退役軍人委員会」で長時間にわたる審議が行われた。委員会では賛成派と反対派双方から多数の意見が寄せられたが、最終的に7対4の反対多数で否決され、事実上の廃案となった。

修理権運動にとっての意義

修理権運動の関係者は、この法案の否決を「修理権の維持に向けた重要な一歩」と位置付けている。技術企業が修理権法の撤廃を目指す動きは米国全土に広がる可能性があり、コロラド州での動きはその先駆けと見られていた。今回の否決は、修理権運動が今後も州レベルで法整備を進める上で大きな後押しとなるだろう。

「修理権法の廃止は、消費者の権利を奪うだけでなく、環境負荷の増大にもつながります。コロラド州の判断は、他州にとっても良い手本となるでしょう」
── 修理権運動団体「Repair.org」代表

今後の展望

コロラド州での法案否決は、修理権運動にとっての勝利といえるが、今後も技術企業と修理権運動の攻防は続く見通しだ。特に、修理権法の適用範囲や「重要インフラ」の定義について、より明確な規定が求められるだろう。また、他州でも同様の法案が検討される可能性があり、修理権運動の動向が注目される。