メディア多様性を脅かす合併に反対声明
米国の映画俳優で活動家のジェーン・フォンダが議長を務める「First Amendment Committee(第一修正委員会)」は10月17日、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の株主がパラマウント・グローバルとの合併を承認したことに対し、強く反発する声明を発表した。
「業界と消費者にとっての重大な後退」
「本日のWBD株主によるパラマウントとの合併推進は、業界、それを支える労働者、消費者、そして多様で独立したメディア環境に依存する民主主義の基本的価値にとって、重大な後退です。しかし、この合併はまだ確定したものではありません。そして、この闘いはまだ終わっていません」
過去の事例に学ぶ:圧力が変化を生む
委員会は声明で、メディア統合に対する反対運動の成功例を引き合いに出した。テグナとNexstar Media Groupの合併計画や、ライブネーション・エンターテイメントとチケットマスターの独占に対する監視などが、法的・政治的・市民的圧力によって成果を上げてきた事実を指摘。特に州司法長官による公益保護の取り組みが重要な役割を果たしたと強調した。
「私たちはあらゆる場面で圧力をかけ続けます」と委員会は述べ、今後も戦略的な対抗策を展開する姿勢を示した。
「少数の権力者による支配に反対」
「少数の権力者が、責任を問われることなく、アメリカのメディア、文化、クリエイティブな生活を静かに再編しようとしています。私たちは、この業界の中心にいる労働者やアーティスト、そして常に縮小する支配圏の中で、見る・聞く・読むコンテンツを選択する権利を奪われつつある一般市民の声を代弁し続けます。この闘いは続きます。そして、私たちは必ず勝ちます」
委員会は、合併がもたらすメディアの寡占化と文化的多様性の喪失に警鐘を鳴らし、今後も法廷・政治・市民レベルでの運動を強化すると表明した。
今後の展開と業界への影響
WBDとパラマウントの合併は、米国のメディア業界におけるさらなる寡占化を招く懸念が指摘されている。特に、映画スタジオやテレビネットワークの統合が進む中で、クリエイターや労働者の発言力低下、コンテンツの多様性減少が危惧されている。
委員会は、州司法長官や連邦取引委員会(FTC)などの規制当局に対し、合併の是非を再検討するよう求める方針。また、消費者団体や労働組合と連携し、世論形成を図る構えだ。