ビジネスインサイダー、4年連続のレイオフを発表
米メディア大手のビジネスインサイダーは2026年5月14日、4年連続となるレイオフ(人員削減)を実施した。編集長のジェイミー・ヘラー氏が社内に宛てた書簡で、ニュースルームの5%未満に影響が及ぶと通知した。
経営陣の方針と組合の反発
ヘラー氏は書簡で「ビジネスインサイダーの変革の一環として、コアな読者層との関係が深い分野に注力する」と述べ、法務や特定分野の縮小を明言。その一方で「職場や市場分野への投資は継続する」と強調した。しかし、労働組合「Insider Union」は「経営陣は団体交渉を拒否し、一方的に10人の社員を解雇した」と非難。声明で「我々の存在なくしてビジネスインサイダーもアクセル・シュプリンガーも成り立たない」と主張した。
同組合は「過去4回のレイオフでも自主退職やより良い条件を求めて闘ってきた。今回もその闘いを続ける」と表明。社員の自主退職を促す方針を示したが、組合側は「経営陣は協議を拒否し続けている」と批判した。
2026年のメディア業界におけるレイオフの広がり
ビジネスインサイダーのレイオフは、2026年に入ってから相次ぐメディアの人員削減の一例だ。5月には保守系メディア「ザ・デイリー・ワイヤー」がテネシー州ナッシュビルの本社を中心に大規模なレイオフを実施。元従業員のキャンディス・オーウェンズ氏は「社員の50%以上が影響を受けた」と推測した。また、ディズニーも4月にマーベルやPR部門で計1,000人のレイオフを発表している。
「経営陣は協議のテーブルに着くことを拒否し続けている。我々の存在なくして、この会社は成り立たない」
— Insider Union、声明文より
今後の展望と課題
ビジネスインサイダーは「コアな読者層に不可欠な存在となる」との目標を掲げるが、労使間の対立や継続的なレイオフが組織の安定性に与える影響が懸念される。同社は今後、団体交渉の再開や社員のモチベーション維持に向けた具体的な施策が求められる。