オランダの高級スポーツカーメーカー、スパイカーが、待望の復活を遂げた。同社は、かつての名車C8 PreliatorをツインターボV8エンジンで蘇らせ、800馬力・最高速度350km/h(217mph)という驚異的な性能を実現した。
スパイカーの創業者でありCEOのヴィクター・ミュラー氏は、ソーシャルメディアで公開した動画で、新型C8 Preliatorの詳細を発表。エンジンは4.2リットルV8をツインターボ化し、電動化は一切行わず、純粋な内燃機関として設計された。これに対し、2016年に発表された初代C8 Preliatorは、4.2リットルスーパーチャージャー付きV8を搭載し、518馬力を発揮していた。
新型モデルは、シャーシナンバー「270」を与えられ、現在建造の最終段階に入っている。デビューは、2024年8月に開催されるペブルビーチ・コンクール・デレガンス(モントレー・カー・ウィーク期間中)と発表された。
外観はどこまで踏襲されるのか?
現時点では、外観の変更点に関する情報は明らかにされていない。初代C8 Preliatorは発売から10年が経過したが、今なお洗練されたデザインは健在だ。そのため、内装や外装の大幅な変更はないと予想される。特に、機械式スイッチやトグル式スイッチなど、アナログな操作系が再評価されている昨今、内装の再設計は最小限に留まる可能性が高い。
スパイカーの苦難の歴史と復活の背景
スパイカーは、かつてGMからサーブを買収したものの、2014年に経営破綻に陥った。その後、一時的に復活を果たしたが、2021年に再び経営破綻。しかし、ミュラー氏が昨年、同社の知的財産権を取得する和解に成功したことで、今回の復活が実現した。
ミュラー氏は、「知的財産権の確保により、スパイカーは再び独自のアイデンティティを取り戻した。新型C8 Preliatorは、その第一歩となる」とコメントしている。
今後の展望と課題
現時点で、新型C8 Preliatorの価格や発売時期、受注開始時期は未定だ。しかし、ミュラー氏は「今後、複数の新型車を発表する計画」としており、スパイカーの復活が本格化する可能性を示唆している。
一方で、スパイカーが再び市場で成功を収められるかは不透明だ。同社は過去に複数回の経営破綻を経験しており、安定した財務基盤の構築が課題となる。また、800馬力という高出力を実現した一方で、実用性や信頼性、そして価格競争力も問われることになるだろう。
いずれにせよ、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスでのデビューが、スパイカーの新たな歴史の一歩となることは間違いない。