イギリス出身の世界的ポップスター、デュア・リパ(Dua Lipa)は、サムスン電子に対し、無断で使用された肖像権侵害を理由に、1500万ドル(約22億円)以上の損害賠償を求める訴訟を起こした。

米国カリフォルニア州中央地区連邦地方裁判所に5月9日に提出された訴状によると、サムスンは2024年のライブ写真を無断で同社のテレビ梱包に使用していたとされる。同写真は、2024年に開催された「オースティン・シティ・リミッツ」音楽フェスティバルでのパフォーマンスのものと主張されている。

サムスンの対応を非難

リパ側は2025年6月にサムスンに対し、写真の使用停止を複数回にわたり要請したが、サムスンはこれを「無視し、冷淡な態度で拒否した」と訴状で主張。リパの代理人は以下のように述べている。

「デュア・リパの顔が、彼女の知識も同意もなく、コントロールも関与も一切ないまま、大規模なマーケティングキャンペーンに使用された。これは明らかな肖像権の侵害であり、著作権および商標権の侵害にも該当する。」

また、リパは「非常に選り好みが激しく」、これまでにApple、Porsche、Versace、Bulgari、Nespressoなどとのブランドパートナーシップを結んでいるが、サムスンとの提携はそもそも望んでいなかったと主張している。

消費者行動への影響も問題視

訴状では、サムスンの梱包にリパの写真が使用されたことで、消費者の購買意欲に影響を与えた可能性についても指摘。実際に、ソーシャルメディア上では、ユーザーが「彼女の写真が載っているテレビを買った」と発言していたことが明らかになっている。

  • 「あのテレビを買ったのは、デュアが載っていたから。それだけで決めた」
  • 「2019年にサムスンのテレビを買ったのは、彼女の顔があったから。テレビの性能や価格、機能とは関係なかった」

この訴訟が公になった後も、多くのユーザーが同様の意見を表明。「デュア・リパには補償が与えられるべきだ」との声がX(旧Twitter)上で広がっている。

今後の展開

リパ側は、サムスンが無断で使用したことによる「商業的損害」に加え、「名誉毀損」「不当利得」の損害賠償も求めている。現在のところ、サムスン側からの公式なコメントは発表されていない。