米国のトランプ前大統領は12日、イランとの交渉に関する記者の質問に対し、「米国民の経済的苦境について全く関心がない」と発言し、物価高や戦争の影響を無視する姿勢を示した。
トランプ氏は、米国がイランとの交渉に踏み切る理由について、イランの核開発阻止が唯一の目的であると強調。記者から「米国民の経済状況が交渉の動機にならないのか」と問われると、以下のように答えた。
「全く関係ない。米国民の経済状況について考えることはない。誰についても考えない。私が考えるのはたった一つ、イランが核兵器を保有してはならないということだ。それだけが私の動機だ」
さらに、ABCニュースのカレン・トラバース記者が「米国の株式市場の動向よりも重要なのか」と重ねて問うと、トランプ氏は次のように主張した。
「最も重要なことは、イランが核兵器を保有しないことだ。株式市場が少し上がろうが下がろうが、はるかに重要な問題だ」
また、米国民の経済的圧迫について尋ねられた際には、以下のように反論した。
「全ての米国人は理解している。最近の世論調査でも85%が理解している。イランが核兵器を保有すれば世界が危険にさらされる。彼らは狂っているからだ」
「この戦争が終われば、石油価格は大幅に下落し、株式市場は急騰するだろう。我々は今、黄金期にいると思う」
この発言は、中間選挙に向けた攻撃材料として政治界で大きな反響を呼んでいる。
政治界の反応
- ポッドキャスターのトミー・ヴィエトール氏:「2026年の中間選挙に向けて、共和党にとってはまさに攻撃広告に使われるような最悪の発言だ」
- ジャーナリストのティム・ミラー氏:「第二次世界大戦後の秩序や民主主義が危機にあるというのに、笑うしかない発言だ。トランプは米国民が生活費を賄えないことなど全く気にしていないと認めたも同然だ」
- 下院議員アドリアーノ・エスパイリャット氏:「トランプは米国民が生活できない状況に全く関心がないことを認めた」
5月12日現在、ほぼ全ての世論調査で、米国民の大多数がイランとの戦争に反対していることが示されている。
出典:
The New Republic