ニューヨーク州の選挙区改定を巡り、民主党が反撃態勢に入った。下院民主党幹部のハキーム・ジェファーズ議員は、同州の選挙区再編を主導する責任者にジョー・モレル下院議員(民主党)を任命した。モレル議員はニューヨーク州議会の元多数党院内総務で、州幹部と協議し、今後10年間の選挙区割りを再設計する方針だ。
ニューヨーク州の下院議員は現在、民主党19議席、共和党7議席。今回の動きは、最高裁判所がルイジアナ州の選挙区改定を巡る判決(ルイジアナ州対カレー事件)で、投票権法第2条(人種差別禁止規定)の実効性を事実上骨抜きにした直後に行われた。保守系判事の多数決で下された判決は、人種差別を理由とした選挙区改定の主張に新たなハードルを設ける一方で、党派的な選挙区改定を正当化する根拠を与えた。
判決から数時間後、ニューヨーク州のキャシー・ホチュル知事は、州内の選挙区改定に向けた取り組みを支持する姿勢を表明した。「最高裁は長年、選挙制度を侵食してきた。今回の判決は明らかにトランプ前大統領の意向を反映したものだ」とX(旧Twitter)に投稿した。「ニューヨークは常に選挙権の保護をリードしてきた。再び先頭に立つ。議会と協力し、ニューヨークの選挙区改定プロセスを変え、ワシントンによる民主主義の操作を阻止する」と述べた。
ジェファーズ議員の指示は、フロリダ州のロン・デサンティス知事が自らの手で選挙区を再編し、11月の中間選挙に向け共和党議席を4増やす改定を実施したことへの対抗策でもある。トランプ前大統領は、自身の意向に沿わない選挙区改定を行う赤州(共和党優勢州)に対し、選挙操作を強要する発言を繰り返している。