AIを活用した防衛・監視ソフトウェアを米陸軍や移民税関執行局(ICE)、ニューヨーク市警察(NYPD)などに提供するテクノロジー企業パランティアが、2025年に発売した書籍「The Technological Republic」の主要ポイントをまとめた1,000語に及ぶX(旧Twitter)投稿を公開した。その内容は、過激かつ物議を醸す主張で注目を集めている。
同社CEOのアレックス・カルプ氏と共著者のニコラス・W・ザミスカ氏は、同書を「西側諸国に新たな現実への覚醒を促す情熱的な呼びかけ」と位置づけている。投稿には、以下のような主張が含まれている。
主な主張の要旨
- 「自由と民主主義社会の存続には、ソフトパワーだけでは不十分」:同社は「硬直した権力(ハードパワー)」の重要性を強調。特に「21世紀のハードパワーはソフトウェアによって構築される」と主張している。
- 「文化的退廃は経済成長と安全保障でしか許されない」:西側諸国の「寛容」を名目とした文化の定義見直しを求め、エリート層の堕落を批判。
- 「AI兵器の開発は避けられない」:敵対勢力は技術開発を躊躇しないため、西側諸国も軍事利用に踏み切るべきだと提言。
- 「国民皆兵の導入を」:全員参加型の徴兵制への移行を提案し、戦争のリスクを国民全体で分担すべきだと主張。
- 「ドイツと日本の戦後中立化の見直しを」:戦後の軍事制限政策を見直し、再軍備を促す内容も含まれている。
具体的な主張の抜粋
「自由と民主主義社会が勝利するためには、道徳的な訴えだけでは不十分だ。21世紀のハードパワーはソフトウェアによって構築される」
「無料のメールサービスだけでは文化は救われない。経済成長と公共の安全を提供できなければ、文化や文明の退廃は許されない」
「AI兵器の開発は避けられない。敵対勢力は技術開発を止めない。我々も進むべきだ」
反響と批判
同社の主張は、西側諸国の「寛容」や人権重視の価値観と相反する内容であり、多くの識者から批判の声が上がっている。特に、「文化の優劣を主張するのは危険」や「軍事技術の民間企業による主導は倫理的問題」といった指摘が相次いでいる。
一方で、パランティアは「西側諸国の防衛力強化が急務」との立場を堅持。同社のソフトウェアが軍事・治安分野で広く活用されている現状を踏まえ、今後も同様の主張を続ける可能性が高い。
出典:
Engadget