ビットコイン、78,000ドル台で回復基調 3.8兆円規模の上昇シナリオ

ビットコインは2025年10月に記録した史上最高値から38%下落した78,000ドル前後で推移しており、回復の兆しが見え始めている。米国のスポットビットコインETFは3月に13億2,000万ドルの純流入を記録し、2025年11月から2026年2月にかけて続いた流出傾向を反転させた。さらに4月6日から22日の間には、24億2,000万ドルの純流入を記録。株式市場が下落する中でも堅調な需要が維持された。

機関投資家の動向が回復をけん引

J.P.モルガンは、機関投資家の流入が回復の原動力となるとの見解を示しており、その購買層はより深いポケットを持ち、規則に基づく行動を取る傾向が強いとしている。コインベースとEYパルテノンが実施した2026年の機関投資家調査では、回答者の73%が今年デジタル資産への配分を増やす計画であると回答。66%が既にETFやETPを通じて暗号資産にアクセスしており、81%が登録済みの金融商品を通じたスポットエクスポージャーを好むと回答した。同調査では、ボラティリティがリスク管理の強化につながっていると結論付けている。

主要金融機関がビットコインETF市場に参入

米国では、バンク・オブ・アメリカが2026年1月5日に暗号資産ETPのアドバイザー向け提供を開始。モルガン・スタンレーは4月8日にMSBT(ビットコインETF)を立ち上げた。ゴールドマン・サックスも4月14日に初のビットコインETF商品を申請した。これらの動きにより、コンプライアンスやリスク管理が整備されたチャンネルを通じたビットコイン需要が増加している。

香港でも規制対象のビットコイン戦略が注目を集める

香港では、BitfireとAvenirが共同で10,000BTC以上を対象とした規制対象のビットコインドノミネート戦略の立ち上げを計画。Avenirは既にIBIT(ブラックロックのビットコインETF)で9億800万ドルを保有しており、規制された枠組みでの需要拡大が見込まれる。

テクニカル分析と市場構造の変化

ベルンスタインは3月にビットコインが底を打ったとの見解を示し、年内15万ドルという目標を維持。Besoke Investment Groupは、次なるテストポイントとして85,000ドルを挙げ、完璧なマクロ環境がなくとも回復が進む可能性を指摘している。

アナリストの見解:回復のカギを握る要因

  • 機関投資家の流入:J.P.モルガンは機関投資家主導の回復を予測。規則に基づく行動がボラティリティを抑制し、持続的な需要につながる可能性。
  • アクセスインフラの整備:主要金融機関によるETF参入が、規制された枠組みでのビットコイン需要を拡大。リスク管理が強化されることで、より多くの機関投資家が参入しやすくなる。
  • テクニカルな底打ちシグナル:ベルンスタインは3月にビットコインが底を打ったと主張。15万ドルという目標を維持し、回復基調を維持する見通し。

今後の展望:15万ドルへの道は開かれるか

アンソニー・スカラムッチ氏は、長期保有者が強気相場のピークで売却したことでタイミングがずれたとしつつも、2026年後半に向けた回復の窓が開くとの見解を示す。同氏は年初のインタビューで、ビットコインの方向性は12万5,000ドルから15万ドルに向かうと予測していた。現在の回復基調が続くかどうかは、機関投資家の動向と規制環境の整備にかかっている。

「長期保有者の売却によりタイミングはずれているが、2026年後半には回復のチャンスが訪れる。ビットコインの方向性は依然として12万5,000ドルから15万ドルへ向かうものだ」
— アンソニー・スカラムッチ

リスク要因と課題

一方で、Glassnodeは直近の買い手が利益を確定する80,100ドルの壁が回復の天井となる可能性を指摘。歴史的に見て、この水準での上昇は停滞する傾向にある。また、地政学的リスクの高まりが株式市場のボラティリティを招く中、ビットコインの独立した回復基調が維持されるかどうかが注目される。