Block社、ビットコインの「日常通貨」としての役割を強調

Block社のビットコインプロダクトリード、Miles Suter氏は4月29日、ラスベガスで開催されたBitcoin 2026のNakamotoステージにて、ビットコインが「動く通貨」でなければならないとのメッセージを発信した。「ビットコインがピア・ツー・ピアのキャッシュとして機能しなければ、その革新的な価値は失われる」とSuter氏は述べ、同社のプロダクト戦略は「サトシが目指した、より自由で公平な金融システムの実現」に基づいていると語った。

80万社超の加盟店でビットコイン決済が自動有効化

Suter氏は、Block社の戦略が順調に進んでいる証拠として、80万社を超えるSquare加盟店でビットコイン決済が自動有効化されている実績を紹介。さらに、新規加盟店が毎秒8件のペースでこの機能を有効化しており、2026年3月に米国の適格Square加盟店に対して一斉にビットコイン決済を自動有効化した取り組みが、数百万の加盟店に広がっていると述べた。

タップ決済やLightning Network活用で決済を簡素化

また、Suter氏はタップ決済(NFC)によるビットコイン決済機能を発表。Apple Payと同等のシームレスさを実現し、QRコード不要でLightning Networkを活用した即時決済を可能にする。さらに、2026年末まで手数料は無料で、処理速度の向上も見込まれる。将来的には、従業員が給与をCash Appで受け取り、自動的にビットコインに変換して自己管理ウォレットに移す「収入ループ」の構築を目指す。

Cash AppとSquareの新機能強化

Block社は4月28日、Cash AppとSquareの新機能を発表。主なアップデートは以下の通り:

  • Cash App:ピア・ツー・ピア送金の自動ビットコイン変換機能
  • Square加盟店:5%の「Bitcoin Back」還元プログラム
  • ビットコイン引き出し制限:1日1万ドル、週2万5千ドルに引き上げ

自己管理型ウォレット「Bitkey」を発表

新たに発表された「Bitkey」は、タッチスクリーンを搭載したハードウェアウォレット。シードフレーズ不要の2-of-3マルチシグ構造を採用し、取引承認をデバイス画面上で完結させる。これにより、ユーザーは外部システムに依存せずに資産を管理できる。

「ビットコインは、単一の企業が支配するものであってはならない」
— Miles Suter, Block社ビットコインプロダクトリード

Block社、22億ドル相当のビットコイン準備金を公開

Block社は4月27日、Q1 2026のProof of Reserves(準備金証明)を発表。総保有量は28,355.05 BTC(約22億ドル)で、このうち顧客保有分が19,357.16 BTC(約15億ドル)、企業保有分が8,997.89 BTC(約6億9600万ドル)に相当する。保有資産はオンチェーンの暗号署名により公的に検証可能で、リアルタイムの管理状況を反映している。

ただし、アナリストはProof of Reservesが顧客債務や負債を完全に捉えるものではない点に注意を促している。同社の透明性向上の取り組みは、業界全体の動向を反映したものだ。

ビットコインのトランザクショナルユーティリティに注目

Suter氏のプレゼンテーション「Living on Bitcoin」は、ビットコインのトランザクショナルユーティリティ(取引機能)に焦点を当てたセッションの一つ。Bitcoin 2026ではこの他にも、小額ビットコイン取引に対する「de minimis税制」の免除を求める議論が行われている。