2024年4月11日未明、フランス・モンペリエ郊外の静かな高級住宅地「テラル地区」(モンペリエ近郊サン・ジャン・ド・ヴェダス)に住む一家が、日常の一幕を過ごしていたその時、玄関のベルが鳴った。

扉を開けると、配達業者を名乗る男が荷物を届けに来たと告げた。しかし、配達物を置くどころか、男は突然サージカルマスクを着用し、拳銃を突きつけ、40代の暗号資産業界で働く父親に対し、暗号資産ウォレットの鍵を要求した。

この事件は、今年に入ってフランスで報告された暗号資産を狙った強盗・誘拐未遂事件40件以上の最新事例の一つだ。フランスの捜査当局が今年初めにリークされた警察メモで明らかにしたように、海外の黒幕がソーシャルメディアで暗号資産保有者を特定し、犯行を指示しているという。

拳銃を突きつけられた一家

警察は被害者の身元を明らかにしていないが、捜査は現在も進行中だ。関係者によると、被害者は暗号資産取引関連のサービスを提供する企業に勤務しているという。

男は大手配達会社の制服を着用しており、一家の父親、母親、幼い子供たちをリビングに押し込めた。拳銃を向けながら、父親に対し暗号資産の秘密鍵を要求した。

しかし、父親の回答が男の意図と食い違ったため、男は携帯電話で知人と思われる人物と会話を始めた。その瞬間の隙を突き、父親は男に飛びかかり拳銃を奪い取ったという。

激しい格闘の末、1発の銃声が響いたが、誰も負傷せず、男はその場から逃走した。

3日間の捜索の末に逮捕

一家と近隣住民が警察に通報。モンペリエ、カステルノー・ル・レ、エローの各警察が出動し、3日間にわたる大規模な捜索が行われた。

その結果、エロー県在住の25歳男性が逮捕された。モンペリエの裁判所は、男に対し武装強盗未遂の容疑で起訴し、ブーシュ=デュ=ローヌ県の刑務所に収監した。

捜査当局と検察は、男が「名前を伏せた首謀者」の指示を受けて行動した可能性があると述べた。

出典: DL News