米マジック:ザ・ギャザリング(MTG)のファンの間で物議を醸している。新拡張「ホビット」に登場する「一つの指輪」のリイシュー版アートが、2023年のロード・オブ・ザ・リング(LOTR)コラボで発表された同僚アーティストの作品と酷似していると指摘されたのだ。

MTGのアートに対するこだわりはファンの間でも強く、今回の指摘は見過ごせないものとなった。Dan Frazier氏による新作アートは、Marta Nael氏が2023年に描いた「一つの指輪」のデザインを鏡像化し、ぼかしたような仕上がりになっている。内側の反射部分まで一致しており、唯一の違いはエルフ文字の有無とリング下部・右側の不自然な歪みだけだ。

拡大して見ると、まるで「指輪の誓い」の場面を彷彿とさせるほどの類似性だが、インターネットの鋭い目には見抜かれてしまった。Wizards of the Coast(WotC)は公式X(旧Twitter)でこの問題に対応し、Frazier氏が同僚の作品を参考にしていたことを認め、自身の行為を「間違い」だったと謝罪した。

https://twitter.com/wizards_magic/status/2050711976490283390?s=20

しかし、謝罪文には疑問が残る。そもそも「描き写す」とは、原作品の特徴を忠実に再現する行為を指すはずだ。また、Frazier氏はベテランアーティストであり、シンプルなリングのデザインに参考が必要だったのかという疑問も残る。

とはいえ、Frazier氏がNael氏の作品を参考にしていたおかげで、この問題が表面化したと言える。WotCは公式アカウントで、社内レビュープロセスの不備を認め、Nael氏への適切な補償とクレジットを行うと発表した。

ファンからは半ばおざなりな謝罪だとの声も上がるが、一方でコミュニティはこの出来事を面白おかしく受け止め、数々のミームが生まれた。

一つの指輪のアートが似すぎてて草」
— memeslich (@memeslich) https://twitter.com/memeslich/status/2050718067001440256

指輪のアートがMTG版って感じで草」
— CTownEnjoyer (@CTownEnjoyer) https://twitter.com/CTownEnjoyer/status/2050719057813012480

その一方で、HiddenYoshi氏は以下のように指摘する。

新しいセットを次々と発売することで品質が低下している。制作ペースを落として品質管理を取り戻せ。 greed(貪欲さ)が度を超えている」

今回の出来事は、MTGの新拡張「ホビット」コラボが8月14日に発売される中で起きた。ファンの間では、今後のアート制作プロセスに対する注目が高まっている。