アメリカを代表するオークション会社メカムは、2026年5月8日から16日にかけて開催される「インディ2026」で、幅広いカテゴリーの名車を出品する。スーパーカーやヴィンテージSUV、戦前の名車に至るまで、あらゆるコレクターのニーズに応えるラインナップが揃う中、特にアメリカン・マッスルカーの充実度が際立っている。

同セールでは「ロット販売」も行われ、まるでコストコで買い物をするかのように複数の車を同時に落札できるのが特徴だ。今回は、その中から注目を集める3台のアメリカン・マッスルカーを紹介する。

1965年式 プリムス・ベルヴェデア I スーパーストック・ライトウェイト

プリムス・ベルヴェデアはもともとファミリーカーとして開発されたモデルだが、1965年には「ライトウェイト・パッケージ」と呼ばれる特別仕様が登場。このオプションを選択すると、426立方インチ(約7.0L)のヘミV8エンジン(425馬力)と強化サスペンションなどが搭載され、ドラッグレース用にチューニングされた本格的なマッスルカーへと変貌を遂げた。

メカム・インディ2026に出品されるこのベルヴェデアは、4速マニュアルトランスミッションを搭載した11台のうちの1台。シャーシナンバーR051191722が与えられており、ウィスコンシン州のマッスルカー・レストアレーションによってフルレストアが施された。初期の履歴は明らかではないが、ミシガン州オーバーンヒルズにあるウォルター・P・クライスラー・ミュージアムで展示された実績があり、そのレストアの質の高さが証明されている。

1965年式 シェルビー・GT350R ファストバック

1965年式シェルビー・GT350Rは、SCCA(スポーツカークラブ・オブ・アメリカ)のB-Production部門でレース活動を行うためにわずか34台のみが製造されたレーシングマシンだ。シャーシナンバーSFM5R106が与えられたこの車両には、シェルビーによってチューニングされた289立方インチ(約4.7L)V8エンジン(325馬力)が搭載されており、これは現行のエコブースト搭載マスタングを凌駕するパワーを誇る。

初所有者への納車からわずか10日後に開催されたロード・アメリカでレースデビューを飾った後、中西部の数多くのサーキットで活躍。レース引退後は保管されていたが、1987年に2人目のオーナーが購入し、ドアハンドルの傷を除いてフルレストアを実施。現在、走行距離は約5,000マイルで、オリジナルの289V8エンジンと、シェルビーが装着したレアなプレクサグラス製ウインドウを保持している。

1966年式 シェルビー・427コブラ ロードスター

オークション業界では、しばしば「シェルビー・コブラ」を名乗るレプリカが出回るが、メカム・インディ2026に出品されるこの車両は本物の427コブラだ。427立方インチ(約7.0L)V8エンジンを搭載したモデルのうちの1台であり、黒塗装仕様はわずか16台しか存在しない希少な1台である。

メカムによれば、このコブラは極めてオリジナルな状態で保存されており、ボディ、シャーシ、V8エンジン、トランスミッション、リアアクスルなど、主要コンポーネントはすべてオリジナルのまま。シェルビー・レジストリにも登録されており、その価値は計り知れない。

出典: Hagerty