自動車メディア「ハガティ・メディア」のスタッフは、多くのことを知っているが、完璧ではない。だからこそ、成長思考を大切にし、新しい知識を学ぶことの重要性を実感している。時には健康にも良い影響を与えるという。今回は、スタッフたちが実際の作業で痛感した6つの教訓を紹介する。あなた自身の経験で、学びになった自動車整備のエピソードはあるだろうか。

ブレーキ整備で痛感した「疲労時の判断ミス」

エディ・エッカート

「疲れている時は、プロセス中心の作業を避けるべきだ」

筆者は、疲れていると前進し続けようとする傾向がある。先日も、パウダーコーティングから戻ってきた美しいポルシェ・ボクスターのブレーキキャリパーを再組み立てしていた。その際、ブレーキパッドを固定するピンが前後で異なり、それぞれ専用のダウエルピンで固定されることを知らずに作業を始めた。前後のキャリパーを見間違えたのだ。結果、ダウエルピンをハンマーで打ち込んでしまった後で間違いに気づき、ドリルで抜き取って再作業する羽目になった。

「前後のキャリパーをどうやって見間違えるんだ?」と思われるかもしれない。確かに形状は似ているし、判断力が鈍っていると、つまらないミスを犯してしまうものだ。(作業から2日後追記)幸いなことに、筆者には「何でも知っている人」がいる。自分でドリル作業を試みた後、機械加工専門の知り合いに依頼し、ダウエルピンのないキャリパーを今日受け取ったところだ。

「適切な工具がないと作業は不可能」

ニック・バーグ

「作業を始める前に、必要な工具をすべて揃えよう」

筆者はロータス・エスプリのロッカー・カバー・ガスケットを交換しようと考えた。オイルが漏れていたためだ。カバーを外すのは簡単だったが、ボルトには非常に精密で均等な低トルク設定が必要だった。試行錯誤でやってみたが、大失敗。何時間もかけてボルトを調整したが、オイルの漏れは止まらなかった。最終的に専門業者に依頼したが、正しい工具がなければ単純な作業も不可能だった。

「エンジン整備中に他の部品を壊していないか確認を」

サジーヴ・メータ

「他の部品を修理中に、何かを壊していないか周囲を見渡そう」

筆者の31歳のリンカーン・マークVIIIは、アイドルコントロールバルブ(IAC)の交換が必要だった。エンジン上部にアクセスする必要があり、スロットルボディアセンブリにIACをボルトで固定していた。しかし、その作業中に偶然、近くの配線を損傷させてしまった。経年劣化したプラスチックやゴム部品が多い現代のエンジンでは、このようなミスが増える可能性がある。だからこそ、細心の注意を払うことが重要だ。

その他の貴重な教訓

  • 部品の互換性を確認する:前後の部品が似ている場合、ラベルやマーキングで確実に区別しよう。
  • 工具の精度を重視する:トルクレンチなど、専用工具が必要な作業では、正確な計測が不可欠だ。
  • 作業スペースを整理する:工具や部品を整理整頓し、作業効率と安全性を高めよう。
  • 専門家に相談する:自力で解決できない場合は、無理をせずにプロに依頼しよう。
  • 疲労時の作業を避ける:判断力が鈍る疲労時には、重要な作業を控えよう。
  • 予備部品を用意する:作業中に部品を破損した場合に備え、予備を準備しておこう。

自動車整備は、経験と知識が求められる分野だ。しかし、誰もが最初から完璧な技術を持っているわけではない。失敗から学び、次に活かすことで、より良い整備士へと成長できる。あなた自身の経験から得た教訓があれば、ぜひ共有してほしい。

出典: Hagerty