中古車販売が記録的なペースで拡大、在庫は37日分に
米国の中古車小売販売が3月に急増し、在庫は過去数年で最も少ない水準に落ち込んだ。自動車情報サービス大手コックス・オートモーティブによると、3月の小売業者による中古車販売台数は162万台に達し、前月比で大幅に増加した。
その一方で、中古車在庫は195万台まで減少し、2019年以来の最低水準となった。前年同月比で5.9%減、前月比では8.3%減という急激な減少だ。在庫日数も37日にまで短縮され、2021年以降で最も低い水準を記録。これは3年連続の在庫減少を示す数字でもある。
新車価格の高騰が中古車需要を押し上げ
新車の平均販売価格が5万ドル(約750万円)を超える中、多くの消費者が中古車市場に流れている。特に3月の販売台数は前年同月を2.9%下回ったものの、日次販売ペースは前月比7%増と過去1年で最高を記録した。
コックス・オートモーティブのデータによると、3月の平均中古車価格は253万9千円で、前月比でわずかに上昇したが、1月には255万7千円まで達していた。過去1年間の価格変動は比較的安定しており、最低252万6千円、最高259万7千円の範囲で推移している。
150万円以下の車種は深刻な品薄状態
特に価格が150万円以下の車種は在庫日数が27日にまで落ち込み、業界平均を大きく下回っている。フォード、シボレー、トヨタ、ホンダ、日産の5ブランドが中古車販売全体の51%を占めており、人気車種の在庫不足が顕著だ。
中古車市場の動向と今後の見通し
コックス・オートモーティブのアナリストは「新車価格の高止まりが続く中、中古車市場への需要は今後も強い状態が続くと見られる」とコメント。その一方で、在庫の減少が価格上昇につながる可能性も指摘している。
「新車の供給不足が続く中、中古車はますます重要な選択肢となっている。しかし、在庫の減少は買い手にとって厳しい状況を生み出すだろう」
— コックス・オートモーティブ幹部
過去1年間の在庫・販売・価格の推移
| 月 | 在庫台数(単位:万台) | 在庫日数 | 販売台数(単位:万台) | 平均価格(万円) |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月 | 207 | 39 | 166 | 252 |
| 2025年4月 | 214 | 42 | 152 | 255 |
| 2025年5月 | 213 | 44 | 151 | 254 |
| 2025年6月 | 214 | 46 | 139 | 254 |
| 2025年7月 | 213 | 45 | 147 | 254 |
| 2025年8月 | 210 | 42 | 155 | 254 |
| 2025年9月 | 214 | 48 | 132 | 258 |
| 2025年10月 | 219 | 49 | 139 | 259 |
| 2025年11月 | 216 | 49 | 131 | 259 |
| 2025年12月 | 223 | 52 | 132 | 260 |
| 2026年1月 | 218 | 49 | 138 | 256 |
| 2026年2月 | 213 | 44 | 136 | 252 |
| 2026年3月 | 195 | 37 | 162 | 254 |
専門家の見解と今後の展望
中古車市場の専門家は「新車価格の高騰が続く限り、中古車需要は当面維持されるだろう」と分析。その一方で、「在庫の減少が続けば、価格上昇や選択肢の減少につながる可能性がある」と警鐘を鳴らす。
特に150万円以下のエントリーモデルは、すでに品薄状態が深刻化しており、消費者にとっては買い時を逃さないよう注意が必要だ。