民主党全国委員会(DNC)のケン・マーティン議長が、党の指導力に対する党内外の不満を背景に、議長職の更迭が検討される事態となっている。この問題は、2024年の選挙敗北後の総括報告書の未公開や、党の財政難、資金調達の失敗などが原因で浮上した。
先週、マーティン議長は「Pod Save America」に出演し、自身のリーダーシップを擁護したが、その防御的な発言が党の信頼をさらに損ね、党内の不信感を深めたと関係者は指摘する。特に、2024年選挙の総括報告書(autopsy report)を中止した決定は、党内で大きな反発を招いている。
複数の関係者によると、最近ではDNCメンバーの一部がマーティン議長の更迭を模索する動きもあったが、代替候補が見つからず、一時的に頓挫した。しかし、党の方向性に対する不安は依然として消えず、議長に支出抑制と財政均衡を義務付ける決議案の強行など、他の改革案が検討されている。
民主党戦略家のジェシー・レイリッヒ氏は、マーティン議長の対応について「誰が議長であっても困難な仕事だが、彼ほど不適任な人物はいない。Pod Save Americaでのインタビューは衝撃的だった」と述べた。
マーティン議長の議長職は、党が政権を失ったことでリーダーに対する批判が高まるという、コントロール不能な要因も影響している。しかし、批判の多くは議長の直接的な責任範囲に関わる問題だ。2025年以降、DNCは資金調達額を上回る支出を続け、現金不足に陥っている。共和党全国委員会(RNC)と比較すると、DNCの資金力は約7分の1に過ぎない。昨年10月には、バージニア州とニュージャージー州の選挙に向けて1500万ドルの融資を受けたが、関係者によると、今夏にも再び融資か人員削減の決断を迫られる可能性がある。マーティン議長は「人員削減のうわさはデマだ」と主張したが、財政管理能力の欠如が指摘されている。
「彼の最大の問題は、予算管理が全くできていないことだ。特に、最も混迷が予想される大統領選挙の前哨戦に向けてDNCを財政難に陥らせたことは、無責任極まりない」と、DNC関係者は語った。