米国時間5月8日から16日にかけて開催されるメカム・インディアナポリスオークション(2026年)には、フェラーリ・ラフェラーリのプロトタイプをはじめとする高額コレクション車が並ぶ。しかし、同オークションハウスが特に注目しているのは、一見するとありふれた存在に見える1996年式トヨタ4ランナーSR5だ。
メカム・オークションのシニア広報担当、デイビッド・モートン氏は取材に対し、同車がオークションの全ロット中でも特に高い閲覧数を獲得しており、5月14日に入札が行われる同車に注目が集まっていると語った。モートン氏は「この4ランナーは、コレクター車の新たな世代を切り拓く可能性のある『幻の逸品』となるかもしれない」と期待を寄せる。
メカムのオークションに出品される車両の多くはオリジナル状態が保たれているが、この4ランナーも例外ではない。走行距離はわずか1万1,000キロで、30年にわたり錆や改造の手が加わることなく保存されてきた。搭載されている3.4L V6エンジンは183馬力、217lb-ftのトルクを発揮し、4速オートマチックトランスミッションと2速トランスファーケースが組み合わされている。インテリアは Oak Sport クロス、ボディカラーは Desert Dune Metallic と、1990年代の雰囲気を色濃く残す仕様だ。
この4ランナーが注目を集める理由の一つは、その希少性にある。メカムが過去10年以上にわたり出品した1996年式4ランナーSR5は、わずか8台のみ。第三世代となるN180型は、オフロード車からサブコンパクトSUVへと進化したモデルであり、現代のクロスオーバーにその座を譲るまで、一般層にも広く受け入れられていた。
近年、フォード・ブロンコやランドローバー、トヨタ・ランドクルーザーといったオフロード車がコレクションの対象として注目を集めている。1990年代生まれの世代が nostalgia ブームをけん引する中、アキュラ・インテグラ タイプRの高騰が示すように、当時の車両への関心は高まっている。この4ランナーも、その流れに乗る可能性があるのだ。
現代の4ランナーと比較すると、この1996年式は驚くほどシンプルで、当時のトヨタの信頼性の高さを象徴する存在だ。しかし、メカムは他のディーラーほど楽観的ではなく、過去のオークション実績を踏まえ、推定落札価格を3万5,000~4万5,000ドルとしている。過去最高額は2024年のオークションで記録された2万8,075ドルだが、これを上回る可能性も否定できない。この車両が高値で落札されれば、今後入手が難しくなる可能性もあるため、注目すべきオークションと言えるだろう。