米国ビットコイン現物ETF、1週間で10億ドル超の流入を記録

米国のビットコイン現物ETFが先週9億9640万ドルの純流入を記録し、1月以来の最大週間流入を記録した。この流入により、3週間連続の流入が続いており、年初来の累計流入額は10億ドルを超えた。これは、それまでの純流出期間を経ての回復であり、カテゴリー全体が年初来でプラスに転じたことを示している。

ブラックロックのIBITが圧倒的なリードを維持

ブラックロックの「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」が先週9億600万ドルの純流入を記録し、ETF市場をけん引した。また、モルガン・スタンレーが4月8日に発売した「MSBT」も初のフル取引週で7100万ドルの流入を記録。同社の総資産1兆9000億ドルという規模に比べれば小規模だが、新規の暗号資産ETFとしては注目に値する。MSBTは手数料0.14%という低コストで、競争の激しいETF市場においてコスト競争力と正当性を兼ね備えた商品として位置づけられている。

ビットコインETFの累計流入額は580億ドルに迫る

米国のビットコイン現物ETFの累計純流入額は580億ドルに達し、過去最高の628億ドルに近づいている。現在と過去最高値の差は約50億ドルで、これはETFの発売以来の総資金流入額から引き出し額を差し引いた値である。この指標は、機関投資家の採用状況を測る上で重要な基準となっている。

市場構造データによると、機関投資家による持続的な需要が続いていることが示されている。先週の流入は、それまでの純流出圧力の期間を経ての回復であり、カテゴリー全体が年初来でプラスに転じたことを示している。

ビットコインETF需要が市場構造を左右

ビットコインETFの需要は、ビットコインの供給吸収において支配的な要因となっている。新規発行されるビットコインは、ETFによる吸収量と比較して限定的であり、需給の不均衡がスポット市場の流動性に影響を与え続けている。

先週金曜日のみで、米国のビットコイン現物ETFは8572BTCを購入。10日間の純蓄積率は2万4197BTCに達した。価格は10月10日(2025年)のピークから3.71%下落しているにもかかわらず、ETFの保有量はピーク時の水準に近い。この価格と保有量の乖離は、価格変動にかかわらず持続的な蓄積が続いていることを示している。

イーサリアム現物ETFも2億7580万ドルの流入を記録

同じ期間に、イーサリアム現物ETFも2億7580万ドルの純流入を記録した。ビットコインETFとイーサリアムETFの双方で流入が続く中、暗号資産ETF市場全体の成長が加速している。

機関投資家の動向と今後の展望

ETFの流入動向は、スポット市場の需要動向と連動しており、流入期には強い買い支えが見られる一方で、流出期には需要吸収が低下する傾向にある。最新の流入ラッシュは、リスク資産全般の安定化と機関投資家によるポジション再構築と時期を同じくしている。

流入の構成を見ると、大規模な商品に集中していることが分かる。IBITはカテゴリー全体の流入の大半を占めており、小規模な新興ファンドの参加はまちまちだが、MSBTは初のフル取引週で早期のトラクションを獲得した。

グローバルなETP需要も同様の方向性を示しており、機関投資家による蓄積が、企業の treasury 購入や長期保有者の保有と並んで、ビットコインの総需要をけん引する重要な要因となっている。価格変動にかかわらず、ETFの保有量は記録的な水準に近づいており、この価格と保有量の乖離は、持続的な機関投資家の需要を反映している。

「ビットコインETFの流入は、機関投資家のビットコインへの関心が高まっていることを示す明確なシグナルだ。特にブラックロックのIBITが圧倒的なリードを維持していることから、市場の信頼性が高まっていると言える。」
——暗号資産アナリスト