米国保健福祉省(HHS)は10月9日、ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健長官による連邦ワクチン政策の変更を巡る連邦判事の差し止め命令に対し、控訴を行った。これにより、同政策の見直しが再び司法審査の対象となる。
訴訟の経緯と争点
今回の控訴は、米国小児科学会をはじめとする複数の専門団体と数名の女性原告が提起した訴訟を受けたものだ。原告らは、ケネディ長官が連邦ワクチン諮問委員会の再編成や小児ワクチン接種スケジュールの変更を行った行為が、連邦機関の政策立案手続きを定める「行政手続法(APA)」に違反すると主張している。
具体的には、以下の点が争点となっている:
- 連邦ワクチン諮問委員会の再編成:委員会の構成や運営方法の変更がAPAに基づく適正手続きを欠くとの指摘
- 小児ワクチン接種スケジュールの変更:科学的根拠に基づかない政策変更が公衆衛生に悪影響を及ぼす可能性
- 透明性の欠如:政策変更のプロセスにおける情報公開や公聴会の不足
今後の展望と影響
控訴審では、連邦判事の判断が覆る可能性があるほか、政策の実施可否が最終的に判断される見通しだ。ケネディ長官の政策変更は、ワクチン接種率の向上や公衆衛生の強化を目的としていたが、原告側はこれらが逆に混乱を招くと主張している。
また、この訴訟は米国におけるワクチン政策を巡る議論に新たな焦点を当てることとなり、今後の司法判断が公衆衛生政策に与える影響が注目される。
出典:
STAT News