2026年式ボルボXC60 T8リチャージのテストを始めるにあたり、筆者は事前のリサーチを怠っていた。名前が代数のテスト問題のように聞こえるため、下調べをサボったのかもしれない。プラグインハイブリッドであり、2.0Lターボエンジンを搭載し、洗練されたデザインであることは知っていた。しかし、その加速性能の高さには驚かされた。

1週間のテスト期間を経ても、この車の限られた排気量とシングルモーターながらのパフォーマンスには驚きが尽きない。T8を選ぶ最大の理由は、圧倒的なスピード感にあると言っても過言ではない。電気自動車モードの航続距離も実用的だが、都会や郊外に住む人にとっては特にメリットが大きい。筆者の自宅は主要都市から30分ほど離れているため、その恩恵を実感する機会は少なかったが、455馬力・523lb-ftのトルクはスポーツカーを凌駕する加速力を提供する。

ボルボのラインナップにおける位置づけ

ボルボは、コンパクトなXC40から大型のXC90まで、あらゆるセグメントでクロスオーバーを発売している。ガソリン車の人気が低下する中、同社は電気自動車のEX60やEX90への移行を進めている(EX30は米国市場から撤退)。そんな中、プラグインハイブリッドのXC60 T8はラインナップのちょうど中間に位置する存在だ。

デザインとインテリアの魅力

XC60は現在の世代で10年近く販売されているが、いまだにそのデザインに飽きることはない。控えめながらも洗練された外観は、過剰なLEDや巨大なグリルに頼ることなく、上品な印象を与える。サイズ感もバランスが取れており、無駄に大きく膨らんでいない点も好感が持てる。

インテリアも同様に洗練されている。11.2インチのインフォテインメントディスプレイは、かつての9インチモデルよりも大きくなったが、過剰な装飾はなく、落ち着いた雰囲気を醸し出す。テスト車両に搭載されていたボウワーズ・アンド・ウィルキンスのスピーカー用グリルは、ブラシ加工の金属パーツが高級感を演出していた。

パワートレインの特徴

XC60 T8の心臓部は、2.0Lターボ4気筒エンジン(312馬力)と143馬力の電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムだ。18.8kWhのバッテリーが電力を供給し、8速ATがスムーズな変速を担う。全輪駆動システムにより、さまざまな路面状況に対応できる。

テストドライブでは、V60クロスカントリーを運転した数ヶ月前に比べ、XC60 T8がまったく異なる印象を与えることに驚かされた。その加速力と静粛性、快適性のバランスは、まさに高級クロスオーバーとしての地位を確固たるものにしている。

出典: The Drive