欧州委員会は2024年1月、GoogleがAndroid OSに実装したAI機能に関する調査を開始した。この「仕様手続き」と呼ばれる初期調査の結果、欧州連合(EU)はAndroidのAI機能をより「オープン」にすべきだとの結論に達した。Googleはこれに対し、「不当な介入」との見解を示している。

欧州委員会は今夏にも、この調査結果を踏まえ、Googleに対しAndroidのAI機能に関する変更を強制する可能性がある。この動きは、EUの「デジタル市場法(DMA)」に基づくものだ。DMAは、市場支配的地位にある7社のテクノロジー企業を「ゲートキーパー」と指定し、公正な競争を確保するための規制強化を義務付けている。

GoogleはこれまでDMAの規制に反対してきたが、同法の施行から数年が経過し、欧州委員会が方針を転換する可能性は低い。現在の問題は、Android端末にプリインストールされたGoogleのAIサービス「Gemini」が、システムレベルで優遇されている点にある。欧州委員会は、第三者AIサービスへの機会均等を求め、Geminiとの連携が前提となっている機能の是正を迫っている。

ゲートキーパー規制の影響

DMAの下、Googleを含む「ゲートキーパー」企業は、自社サービスと競合他社サービスとの公平な競争環境を整備することが求められている。欧州委員会は、Android端末におけるGeminiの優位性が、他のAIサービスにとって不公平な障壁となっていると指摘。特に、Geminiとの連携が必須となっている機能の多さが問題視されている。

Googleの反応と今後の展開

Googleは欧州委員会の調査結果に対し、「不当な介入」との立場を示している。しかし、DMAの規制強化は今後も続くと見られ、Googleはさらなる対応を迫られる可能性が高い。欧州委員会は、AndroidのAI機能に関する具体的な改善策をGoogleに提示するよう求めており、夏までに最終決定が下される見通しだ。