NFLのスターQB、アーロン・ロジャースがフリーエージェントとなって以来、彼を先発QBとして獲得するチームはほとんど現れていない。現時点で具体的なオファーを出しているのはピッツバーグ・スティーラーズのみだ。

その一方で、アリゾナ・カージナルスはロジャース獲得の可能性が常に指摘されてきた。その理由は、カージナルスに明確な先発QBが不在であることだ。さらに、ロジャースとの関係も交渉の後押しとなっている。

ロジャースはかつてグリーンベイ・パッカーズとニューヨーク・ジェッツでオフェンスコーディネーターを務めたナサニエル・ハケットと、現在はカージナルスで同じ役割を担っている。また、ロジャースがパッカーズ時代に2度のMVPを獲得したマイク・ラフルーの弟であることも、交渉の背景にある。マイク・ラフルーは昨シーズンまでロサンゼルス・ラムズのオフェンスコーディネーターを務めており、当時のラムズはロジャースをマシュー・スタッフォードの代替案として検討していた。

最近では、メディアが数週間にわたって指摘してきた点が改めて注目を集めている。カージナルスは昨年のドラフトでQBのカーソン・ベックを指名したが、いまだに先発QBの明確な候補がいないのが現状だ。

カージナルスの現状と課題

しかし、ロジャースがカージナルスに加入したとしても、チームの競争力はどうだろうか。カージナルスは、NFC西地区のシアトル・シーホークス、ロサンゼルス・ラムズ、サンフランシスコ・49ersと毎年2度対戦する。さらに、AFC西地区の4チーム、NFC東地区の4チーム、ニューオーリンズ・セインツ、ニューヨーク・ジェッツ、デトロイト・ライオンズとも対戦する。プレーオフ進出を目指すロジャースにとって、カージナルスでのプレーは決して容易ではないだろう。

もちろん不可能ではないが、簡単でもない。だからこそ、カージナルスがロジャースを獲得する理由と、ロジャースがカージナルスを選択する理由は存在する。その一方で、ロジャースにとってカージナルスが魅力的でない理由もある。

フリーエージェントが始まって約2か月が経過したが、カージナルスがロジャースを狙っているという兆しはなく、ロジャース側もカージナルスに関心を示している様子はない。それでも交渉が成立する可能性はゼロではないが、現実的には疑問が残る。理にかなう面もあれば、理にかなわない面もあるのが現状だ。