結婚式の準備といえば「古いもの、新しいもの、借りたもの、青いもの」が定番だが、インフルエンサーにとってはこれに「スポンサー」が加わる時代となった。ソーシャルメディア上では、インフルエンサーの投稿に広告が混在し、豪華な旅行や新商品の紹介が日常的に見られるようになった。
しかし最近、この流れが行き過ぎではないかと議論を呼んでいる。X(旧Twitter)上で「Instagramで結婚式の投稿を見た」というユーザーが、コンテンツクリエイターJaz Smithの投稿画像をスクリーンショットとともに公開。1枚目のスライドはカップルの写真、2枚目には「CAPITAL ONE CAFE」の写真が掲載されていた。ユーザーは「信じられない。一体何が起きているのか」「もはや隕石が来るしかない」と驚きを隠せなかった。
多くのユーザーが、金融大手のCapital Oneが結婚式をスポンサーしていると勘違いしたが、実際にはSmithの結婚式はCapital Oneによるスポンサー契約はなかった。混乱の原因は、Smithが昨年5月に挙げた結婚式の写真を無断でCapital Oneの広告キャンペーンに使用されたことだった。とはいえ、Smithだけでなく、多くのクリエイターがビジネスとプライベートを融合させている。
美容系インフルエンサーの結婚式:ブランドとのコラボレーション
例えば、美容系インフルエンサーのMikayla Nogueiraは、化粧品ブランドE.l.f Cosmeticsの協賛を受けて結婚式を開催。同社のロゴが入ったキッスブースなど、フォトジェニックな演出で350万人のフォロワーに向けたコンテンツとなった。
フォロワー数が4万人程度の小規模クリエイターでも、ブランドとの交渉次第で夢の結婚式が実現する。ウェルネス系クリエイターのYola Robertsは、2022年の結婚式でHum Nutrition(ビタミン剤)やノンアルコール飲料Free Spiritsなどのブランドから協賛を受け、ゲストへの無料配布やバーの提供を実現した。
「高額化する結婚費用」が背景に
こうした動きに対し、「結婚式の商業化が行き過ぎだ」と批判する声もあれば、「結婚費用の高騰が拍車をかけている」と理解を示す声もある。あるユーザーは「ゲスト1人分の食器にかかる費用を知っている?私のドレスにプロモーションシールが貼られてもおかしくない」と皮肉を交えてコメントした。
実際、昨年は関税の影響で輸入ドレスの価格が約300ドル上昇したほか、専門家によると平均的な結婚式の費用は約3万6000ドル(約540万円)に達し、今後も上昇が見込まれている。インフルエンサーに限らず、多くのカップルが経済的負担の軽減を模索する中、ブランドとのコラボレーションが一つの解決策となっているようだ。