米国上院の予算委員会分科会で5月13日に行われた公聴会において、共和党のリンゼイ・グラハム上院議員が、ドナルド・トランプ前大統領によるイランとの交渉に対し激しい不満を表明し、停戦交渉の仲介役であるパキスタンの信頼性に疑問を投げかけた。
同日の公聴会は、米国防総省が要求した1.5兆ドル規模の予算案について議論が行われていたが、グラハム議員は前日(5月12日)にCBSニュースが報じた「パキスタンがイラン軍用機を自国の軍事基地に駐機させ、米国の空爆から保護していた可能性」に言及。この報道が事実であれば、パキスタンの仲介役としての信頼性に重大な疑問が生じると主張した。
グラハム議員は、統合参謀本部議長のダン・ケイン将軍と国防長官のピート・ヘグセス氏に対し、「パキスタンが米国とイランの交渉を仲介する立場にあるのか」と迫ったが、両氏は明確な回答を避けた。
「私は交渉に介入したくありません」
「だが、私は介入したいのです!交渉に介入したい!」グラハム議員は激高し、こう述べた。
「パキスタンを信頼できるか?全く信じられない。イラン軍用機がパキスタンの基地に駐機し、イランの軍事資産を保護していたとしたら、仲介役を他の国に変更すべきだ。この交渉が進展しないのも当然だ!」
グラハム議員は、パキスタンの仲介役に対する不信感の背景に、イスラエルへの支持があると示唆。同議員はX(旧Twitter)で「この報道が事実であれば、パキスタンの仲介役としての役割を根本から見直す必要がある」と投稿した。
また、パキスタンの軍高官がイスラエルに対する批判的発言を行っていた過去の経緯にも言及し、「イスラエルへの攻撃を非難するパキスタンの発言を踏まえれば、この報道は驚くにあたらない」と述べた。
しかし、パキスタン外務省はCBSの報道を「誤解を招く、扇情的な内容」と否定。公式声明で「イラン軍用機は停戦期間中にパキスタンに到着し、軍事的緊急事態や保護措置とは一切関係がない」と主張した。
現在、パキスタンのシェハバズ・シャリフ首相と陸軍参謀長のアシム・ムニール将軍が、延長された「不安定な」停戦交渉の主要な交渉役を務めている。しかし、トランプ前大統領が5月11日に「イランが提示した最新の条件は『全く受け入れられない』」と発言するなど、交渉の行き詰まりは続いている。