ゲームストップがeBay買収を提案、560億ドル規模のM&A
米ゲームストップは10月、eBayの買収提案を発表した。総額560億ドル(約8.5兆円)規模のこのM&Aは、ゲームストップがeBay株式の5%を既に保有している状況から始まった。提案内容は、現金50%とゲームストップ株50%を用いた買収で、eBayのグローバルオークション・トレーディングプラットフォームを手に入れるというものだ。
eBayの従業員1万人以上に影響の可能性
この提案が実現すれば、eBayの「財務、人事、不動産、法務、IT、専門サービス」がゲームストップに統合される。その結果、eBayの1万人以上の従業員が影響を受ける可能性がある。また、ゲームストップの実店舗を活用したeBayの商品認証サービス(主にトレーディングカードなど)の拡大も計画されているが、専門性や市場独占の観点から多くの疑問が投げかけられている。
リスクの高いM&A、専門家から懸念の声
ロイターによると、この提案は通常のM&Aとは大きく異なる。ゲームストップの時価総額はeBayの4分の1程度で、一般的なM&Aでは買収資金を借入や株式発行で賄うが、この提案では200億ドルの負債をTDバンクから調達する計画だ。さらに、中東の主権財 wealth 基金からの資金調達も検討されているが、資金調達環境は厳しさを増している。
「この提案は、通常のM&Aの枠を超えている。買収資金の調達方法や規模の大きさから、非常にリスクが高い」
— ロイター
CEOの億万長者報酬との関連性
ゲームストップのCEO、ライアン・コーエン氏は、現在無償で業務を行っていると公言しているが、もしゲームストップの時価総額が1000億ドルに達すれば、350億ドルの報酬を受け取る契約になっている。この提案は、まさにその目標達成のために設計されたものだと指摘されている。
eBayの将来に与える影響
eBayはかつて2000年代に栄華を極めたが、近年はプラットフォームの衰退が目立っている。この提案が実現すれば、eBayはゲームストップの傘下に入ることで、さらなる変革を迫られる可能性がある。しかし、その過程で多くの従業員が解雇されるリスクや、プラットフォームの独占化による市場への影響など、懸念点は尽きない。
eBayの将来を巡るこの提案は、ゲームストップの経営戦略の一環であると同時に、コーエン氏の個人的な利益にも直結している。専門家らは、この提案がeBayにとってプラスになるのか、それともさらなる混乱を招くのか、注視している。