サブノーティカ2(Subnautica 2)の早期アクセス版が本日リリースされ、発売からわずか1時間で100万本を売り上げる大ヒットを記録した。同作は、水中サバイバルゲーム「サブノーティカ」の続編であり、Unknown Worlds Entertainment(以下、Unknown Worlds)が開発を手掛けている。

しかし、この成功の裏には、韓国のゲーム大手クラフトン(Krafton)とUnknown Worldsの開発者たちとの間で繰り広げられた、2億5000万ドル(約370億円)のボーナスを巡る法廷闘争があった。同ボーナスは、Unknown Worldsが一定の売上目標を達成した場合に支払われる契約に基づくもので、当初は2025年末までに支払われる予定だった。しかし、Unknown Worldsの創業者らは、クラフトンが意図的に開発を遅延させたと主張し、支払いが不可能な状況に追い込まれたと訴えてきた。

この問題は、2025年にクラフトンのCEOである金チャンハン(Changhan Kim)氏が、ChatGPTに相談しながらボーナス回避策を模索していたと報じられたことで、さらに注目を集めた。同氏は、AIの助言を受けながら、法的な抜け道を探していたとされる。

デラウェア州裁判所が支払い期限の延長を命令

2024年、デラウェア州の裁判所は、クラフトオンに対し、Unknown Worldsの創業者の一人であるテッド・ギル(Ted Gill)氏を再雇用し、ボーナス支払いの期限を2026年9月15日まで延長するよう命じた。これは、ギル氏がCEOを退任していた期間を考慮した措置だった。さらに、Unknown Worldsの創業者らは、書面で通知すれば、支払い期限を2027年3月までさらに延長できるオプションも有している。

また、同裁判所は、2023年に解雇された3人のサブノーティカ2の開発者について、「正当な理由なしに解雇された」と判断し、クラフトンに対し、彼らの再雇用を命じた。これにより、Unknown Worldsは、法廷の判決を受け入れざるを得ない状況に追い込まれた。

クラフトンのコメントと今後の展望

興味深いことに、4月時点でクラフトンはSteam上でサブノーティカ2のパブリッシャーとしての表示を削除していた。しかし、Polygonの取材に対し、クラフトンの広報担当者は次のように述べた。

「当社は現在、サブノーティカ2の早期アクセス版の成功を支援することに注力しております。現時点で、それ以上のコメントは差し控えさせていただきます。」

今後、クラフトンが裁判所の判決に従い、2億5000万ドルのボーナスを支払うのか、それともさらなる法廷闘争に突入するのかが注目される。しかし、ブルームバーグのジャーナリスト、ジェイソン・シュライアー(Jason Schreier)氏は、同社がChatGPTを通じてボーナス回避を試みた経緯を踏まえると、最終的に支払いを余儀なくされる可能性が高いと指摘している。

シュライアー氏は、2025年に発表したサブノーティカ2の開発遅延に関する報告書の中で、次のように述べている。

「Unknown Worldsの経営陣は、この追加資金をスタジオの全従業員(約100人)に分配する計画でした。クラフトンによる買収時に在籍していた従業員には、数十万ドルから100万ドル以上に及ぶボーナスが支給される予定でした。」

これにより、Unknown Worldsの従業員たちは、金CEOとは対照的に、現在非常に明るい気持ちで仕事に取り組んでいるとみられている。

まとめ

サブノーティカ2の早期アクセス版は、発売からわずか1時間で100万本を売り上げる大成功を収めた。しかし、その裏では、クラフトンとUnknown Worldsの開発者たちとの間で繰り広げられた法廷闘争があった。デラウェア州裁判所の判決により、クラフトンは最終的に2億5000万ドルのボーナス支払いを余儀なくされる見通しとなった。今後、同社がどのような対応を取るのか、引き続き注目が集まる。

出典: Aftermath