大手4社が63億円を寄付、基金は解散

昨年、ABC、パラマウント、Meta、X(旧Twitter)の大手4社が、ドナルド・トランプ元大統領の図書館建設に対し、計63億円以上の寄付を約束した。これは、トランプがこれら企業を相手取った訴訟の和解金の一部で、専門家からは「ゆすり取り」と批判されていた。

しかし、寄付を受け入れるために設立された「ドナルドJ.トランプ大統領図書館基金」は、フロリダ州当局によって昨年9月に解散された。州の報告義務を怠ったためだ。これを受け、民主党議員らは寄付金の行方を追及している。

企業側も使途を説明できず

民主党議員団は先日、4社から寄せられた回答書を入手した。これによると、全ての企業が寄付を約束した事実を認めたものの、具体的な使途については明確に答えられなかったという。

「どの企業も、63億円以上に及ぶ寄付金の行方や今後の使途について、明確に説明できていない」

エリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州)

ウォーレン議員らはトランプ氏に対し、新たな書簡を送り、回答の不備と寄付金の行方について再度説明を求めた。議員らはこの状況を「極めて不穏」とし、トランプ氏の「汚職と私利私欲の横行」を指摘している。

図書館計画の「トランプイズム」

トランプ氏の図書館計画は、彼の権力志向と贅沢志向が象徴的に表れたプロジェクトだ。最近公開された完成予想図では、頂上に「TRUMP」の巨大文字が輝く超高層ビルが描かれ、マサ゠ラゴ風の装飾が施された内装が特徴的。トランプ氏は「バラク・オバマ前大統領の図書館よりもはるかに優れた建物」と自賛し、その規模と豪華さを強調している。

寄付金の内訳

  • パラマウント:CBSによる編集不正を主張し、1600万ドル(約23億円)で和解
  • Meta:トランプ氏の検閲主張で2500万ドル(約36億円)で和解
  • X(旧Twitter):同様の主張で約1000万ドル(約14億円)で和解
  • ABC:名誉毀損を主張し、1500万ドル(約21億円)で和解

基金解散後、行方は依然不明

寄付金は当初、設立された基金に集められる予定だったが、州の報告義務違反を理由に解散。その後、行方は追跡されていない。ワシントン・ポストが報じたところによると、基金の解散後も寄付金の具体的な使途は明らかになっていない。

民主党議員らは、この寄付が「ゆすり取り」の一形態であった可能性を指摘し、トランプ氏の「自己利益追求」の象徴として批判を強めている。