米国のドナルド・トランプ大統領の下で労働長官を務めていたロリ・チャベス=デレマーが、不正行為の疑惑を受けて2026年4月21日に辞任を発表した。
ホワイトハウスのスティーブン・チェウン報道官はX(旧Twitter)で、チャベス=デレマーの辞任を発表。同時に、現在の労働副長官であるキース・ソンデルリング氏が暫定的に長官を務めると明らかにした。
チェウン報道官は「彼女は素晴らしい仕事を成し遂げた」と述べた一方、辞任の理由については明言しなかった。
チャベス=デレマーは2024年の選挙で敗北し、政界から離れていたが、トランプ政権に起用された異例の存在だった。彼女は共和党議員ながらも、労働組合を強化する連邦法案「PRO法(労働者の権利保護法)」の支持者として知られていた。
PRO法は、労働者を独立請負業者ではなく正社員として分類することを義務付け、労働組合の権限を拡大する内容だった。また、公務員に団体交渉権を与える法案も共同提案していた。
しかし、彼女の政策姿勢ではなく、私的な行動が問題視された。
米労働省の監察官室は、チャベス=デレマーが業務中に飲酒していた疑惑、警護スタッフとの不倫疑惑、公的な出張を私的な旅行に流用していた疑惑について調査していた。さらに、彼女の夫が労働省の職員に対しセクハラ行為を行っていた疑惑も浮上。夫は同省のワシントンD.C.本部への立ち入りを禁止されていた。
先週には、ニューヨーク・タイムズが夫と父親が女性スタッフに不適切なメッセージを送っていたと報じ、 Politicoは「共和党関係者」の話として、そのメッセージが「最後の決め手となった」と伝えた。
チャベス=デレマーは自身のXアカウントで「米国の労使間の溝を埋め、労働者第一主義を推進できたことを誇りに思う」とコメント。同時に「歴史的な政権で働けたことは名誉なことだった」と述べた。
彼女はトランプ政権第2期における3人目の閣僚の辞任者となった。これまでに国土安全保障長官のクリスティ・ノーム氏と司法長官のパム・ボンディ氏が退任している。