米国の軍事作戦をめぐる混乱が続いている。トランプ前政権は2月、イスラエルと共同でイランを攻撃したことを受け、ホルムズ海峡の商業船舶護衛を目的とした「プロジェクト・フリーダム」を発表したが、わずか2日で計画を撤回した。

サウジアラビアとクウェートが米軍の空域使用を拒否したため、同計画は頓挫。米国防総省高官らは、両国がイランからの報復を懸念し、米国の防衛体制に不信感を抱いたと説明した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、両国はその後、態度を一転させ、米軍の空域使用を再び許可したという。

米国とサウジアラビアの軍事関係にとって、今回の一連の動きは「ここ数年の最大の外交的混乱」と評されている。また、計画撤回の直前に、米国防長官と国務長官が記者会見で「米艦隊と航空機が24時間体制で商業船を護衛する」と豪語していたことも、米国の威信を傷つける要因となった。

プロジェクト・フリーダムは、米海軍の駆逐艦と航空機がイランのドローンやミサイルから商業船を守る任務を担う予定だった。しかし、両国の態度変化により、同計画は再び実施される見通しとなった。米軍関係者は「商業船の航行は依然としてリスクが高い」と指摘している。