米国の選挙区割り再編(リ districting)をめぐり、トランプ前大統領が共和党にさらなる攻勢を指示。ルイジアナ州、テネシー州、フロリダ州などで選挙区改定が進行中で、2026年中間選挙に向けた共和党の議席獲得戦略が加速している。

最高裁判決を受け共和党が選挙区改定を加速

トランプ前大統領は4月30日、テネシー州知事に対し、同州の連邦議会選挙区図を「修正し、議会議席を1議席増やす」よう指示した。これは、最高裁判所が4月29日にルイジアナ州の選挙区改定に関する判決を下したことを受けた動きだ。

最高裁はルイジアナ州の選挙区改定に関する訴訟「ルイジアナ州 v. カレー判決」で、投票権法の人種差別的選挙区割り禁止規定を無効とする6対3の判決を言い渡した。これにより、共和党はより攻撃的な選挙区改定を展開できるようになった。

共和党の選挙区改定戦略の背景

トランプ氏は昨年、テキサス州に対し、通常の選挙区改定時期ではない「10年ごとの中間期」に選挙区改定を行うよう圧力をかけた。その結果、テキサス州は共和党議席を5議席増やすことに成功したが、これが全米規模の選挙区改定戦争の引き金となった。

これまで共和党の選挙区改定は逆風に見舞われていた。今月、バージニア州では有権者が民主党に有利な新選挙区図を承認し、民主党が全国的にわずかな優位を得た。しかし、その後フロリダ州が動いた。同州議会は今週、新選挙区図を可決し、共和党議席を4議席増やした。ルイジアナ州も4月29日の最高裁判決を受け、選挙区改定を進めるために予定されていた党員集会を延期した。

テネシー州でもトランプ氏の指示通りに選挙区改定が実施されれば、共和党はさらに議席を獲得する可能性がある。

選挙区改定の行方と今後の展望

選挙区改定は、2026年の中間選挙に向けた共和党の議席獲得戦略の一環だ。最高裁判決により、共和党はより攻撃的な選挙区改定を展開できるようになり、全米の選挙区改定戦争が激化している。

一方で、民主党も巻き返しを図っており、バージニア州の選挙区改定はその一例だ。今後、選挙区改定をめぐる攻防はさらに激化するとみられる。

出典: Vox