フロリダ州司法長官、ChatGPTの関与を捜査
フロリダ州のジェームズ・ウトマイヤー司法長官は13日、ChatGPTが米南フロリダ大学(USF)の学生2人殺害事件における役割について調査を開始すると発表した。同氏はX(旧Twitter)で「容疑者がChatGPTを使用したと判明したため、USF殺害事件も含めたOpenAIの刑事捜査を拡大する」と述べた。
AI規制議論が再燃
今回の調査は、AI企業が自社ツールの責任をどの程度負うべきかという議論の最新の火種となった。ウトマイヤー司法長官は先月、フロリダ州立大学(FSU)での銃乱射事件におけるChatGPTの関与を理由にOpenAIに対し民事捜査を開始していた。
州議会もAI規制に注力
州議会は14日から始まる特別議会でAI規制を含む複数の法案を審議する予定だ。ウトマイヤー司法長官は「ChatGPTが人間であれば殺人罪で起訴される」との声明を発表していた。
事件の経緯と容疑者の行動
26歳のヒシャム・アブガルビエ容疑者は、ルームメイトのザミル・リモン(27歳、バングラデシュ出身の博士課程学生)とその友人ナヒダ・ブリスティ(27歳、同)を殺害した容疑で起訴された。リモンの遺体は4月12日、ハワードフランクランド橋のゴミ袋から発見された。2人目の遺体は14日にI-275とノース4thストリート付近の水中で見つかったが、身元は未公表だ。
ChatGPTとのやり取りが証拠に
検察によると、アブガルビエ容疑者は事件の3日前となる4月13日にChatGPTに「黒いゴミ袋に入れられてゴミ箱に捨てられた場合どうなるか」と質問していた。その後も銃や車両の識別に関する質問を繰り返し、4月19日には「前の所有者から新しいiPhoneユーザーをAppleが知るか」と尋ねていた。
さらに18日の夕方、当局が行方不明の学生が危険にさらされていると発表した直後には「行方不明の危険な成人は何を意味するか」とChatGPTに尋ねていたという。
OpenAIの対応状況
ウトマイヤー司法長官は、当初は民事捜査を開始していたが、FSUの銃乱射事件容疑者とChatGPTのやり取りを調査した結果、刑事捜査に拡大した。OpenAIはコメント要請に対し即時の返答はなかったが、捜査への協力を表明する声明を発表していた。
今後の展開
アブガルビエ容疑者は14日午前9時から審理の状況確認手続きに出廷する予定。事件はAIツールの悪用と責任の所在をめぐる重要な先例となる可能性がある。