ファストフードの定番であったセルフサービスのソーダファウンテンが、マクドナルドで徐々に姿を消しつつある。顧客は自由に飲み物を注ぎ、カスタマイズできるこのシステムは、長年にわたり同社の象徴的なサービスの一つだったが、運営効率化の流れの中で廃止が決定された。

マクドナルドは2023年9月、セルフサービスのソーダファウンテンを2032年までに全店舗から撤去する計画を発表した。この決定は、デジタル注文やドライブスルー、店内注文など多様な注文方法に対応するための運用の一貫性を高める狙いがあるという。撤去作業は段階的に進められ、すでに一部の店舗ではファウンテンが撤去されたケースも報告されている。

顧客の反応:廃止が進む店舗の実態

ソーシャルメディア上では、ファウンテンが撤去された店舗の写真が投稿され、顧客から驚きの声が上がっている。あるユーザーは「マクドナルドの店内にあった飲み物スタンドとケチャップがなくなっていた」と投稿。別のユーザーは「ドライブ旅行中に立ち寄った店舗が、以前と全く違う雰囲気になっていた。注文はキオスクで行い、スタッフは奥から注文を持ってくるだけ。奇妙な感じだった」と証言した。

廃止の背景:衛生面と運用効率化

当初は運用効率化が主な理由とされたが、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけとした衛生面への懸念や、店内飲食から持ち帰り・デリバリーへとシフトする顧客行動の変化も影響していると専門家は指摘する。今後はスタッフが注文と同時に飲み物を用意する形に移行し、顧客が再注文する際はスタッフに声をかける必要がある。

マクドナルドの戦略:デジタル化と売上の変化

この決定は、マクドナルドがデジタル化を推進し、顧客の嗜好変化に対応する戦略の一環だ。同社の国内売上の約40%はデジタル注文によるもので、店内飲食よりも持ち帰りやデリバリーが主流となりつつある。しかし、一部の顧客にとっては、この変化は受け入れがたいものとなっている。

「彼らは理解していない。あの小さなサービスがなくなったら、私は二度と来ない。ただの高いジャンクフードしか残らない。」
— ある顧客のコメント

マクドナルドのセルフサービスファウンテン廃止は、ファストフード業界全体の動きの一つでもある。顧客体験のデジタル化が進む中で、今後も同様の動きが広がる可能性がある。