米メタ(Meta)は12日、全社員の約10%にあたる8000人規模のレイオフを発表した。複数の関係者がAxiosに対し、同社幹部が社内で通知したと明らかにした。この大規模な人員削減は、急増するAIインフラコストを抑制するための措置と位置付けられている。

同社は2025年の設備投資(Capex)が前年比60%以上増加し、フリーキャッシュフローは前年比83%減少するとの見通しを発表。その主な要因は、AIスーパーインテリジェンス研究所(Meta Superintelligence Labs)の強化とコア事業の拡大に向けた投資増加にある。

AI投資の拡大がもたらす経営課題

メタは2022年から2023年にかけても2万人以上のレイオフを実施し、効率化への転換を図ってきた。しかし、AI投資の加速に伴い、再び大規模なリストラに踏み切ることとなった。同社の経営陣は、過剰なAI投資が利益を圧迫するリスクを懸念しているとみられる。

ビッグテック各社もAI効率化でリストラ加速

メタと同様に、AI投資の効率化を理由とした大規模な人員削減は、他のテック企業でも広がりを見せている。

  • アマゾン:2025年に約1万6000人のレイオフを発表。AI投資に関連した事業再編の一環。
  • ブロック(Square、Cash App、Tidalの親会社):全従業員の半数にあたる約4000人の削減を発表。
  • セールスフォース:AI自動化に伴い、約1000人のレイオフを実施。
  • スナップ:全従業員の約16%にあたる1000人の削減を発表。
  • マイクロソフト:7%の従業員に対し、買収プログラムを提供すると発表。

注目されるAIモデル開発の動向

さらに、メタは従業員のキーストロークを記録し、AIモデルのトレーニングに活用する計画も明らかになっている。この取り組みは、人間のコンピューター操作を模倣するAIモデルの精度向上を目指すもので、プライバシーや倫理面での懸念も指摘されている。

「AI投資の効率化は、テック業界全体のトレンドとなっている。しかし、その裏で人員削減が進むことで、従業員のモチベーション低下やイノベーションの停滞といった新たな課題が生じる可能性もある」
— IT業界アナリスト

出典: Axios