「ヴァンパイアサバイバーズ」のファンも納得の進化

2022年にリリースされた「ヴァンパイアサバイバーズ」は、逆方向の弾幕シューティングと称されるほどのカオスなゲーム性で人気を博した。筆者もその独特の「禅」のような混沌と戦略のバランスに魅了されたが、その一方で、数値管理や最適化に長けないプレイヤーとしては、戦略面で苦戦を強いられることも多かった。しかし、新作「ヴァンパイアクロウラーズ」は、前作の魅力を受け継ぎつつ、よりゆったりとしたペースで戦略的な思考を深められる仕様となっている。

ファーストパーソン・デッキビルディングRPGへの進化

「ヴァンパイアクロウラーズ」は、オーストラリアのスタジオ「Nosebleed Interactive」によって開発された。プレイヤーは森や図書館といったステージを探索し、常にレベルアップを繰り返す。しかし、最大の違いは「ファーストパーソン・デッキビルディングダンジョンクーラー」という新しいゲームシステムだ。ターン制で進行し、一定のマナを消費してカードをプレイすることで、ダメージを与えたり、防御力を高めたり、他のカードを強化したりすることができる。プレイを重ねるごとに新しいカードを獲得したり、既存のカードを強化したりする機会が増え、より戦略的なプレイが求められる。

カードの組み合わせが鍵を握る

特に重要なのが、カードをプレイする順番だ。マナコストの低い順(0、1、2…)でカードを並べると、連続した連勝効果が発動し、次の高コストカードの威力がアップする。この仕組みは、必ずしも最適解とは限らないが、プレイ中に常に意識することで、自然と戦略的な判断が身につく。当初は単純な繰り返しに感じることもあったが、徐々に自分の意思決定に役立つようになってきた。

メタゲーム要素も充実

「ヴァンパイアサバイバーズ」と同様に、本作にもメタゲーム要素が存在する。しかし、今回は「村」を模したインターフェースで表現されており、プレイ中に獲得したゴールドを使って永続的なパワーアップや特殊能力を持つキャラクターを解放できる。難易度が上がるにつれて、これらの要素が重要になってくるため、プレイヤーはより深い戦略を求められるようになる。

ゆったりとしたペースとのバランス

一方で、前作と比較するとペースがゆったりとしているため、同じステージを何度もプレイすることで「単調な grind」に感じることもある。前作ではカオスなゲーム性がその繰り返しをカバーしていたが、本作では「戦略的な思考を促す」という目的が明確になっているため、プレイヤーによっては新鮮に感じられるかもしれない。

まとめ:新たな戦略性を求めるプレイヤーに最適

「ヴァンパイアクロウラーズ」は、前作の魅力を引き継ぎつつ、より戦略的な要素を強化した作品となっている。カードの組み合わせや順序を意識することで、自然と戦略的な思考が身につく仕様は、特に「ヴァンパイアサバイバーズ」で戦略面に苦手意識を持っていたプレイヤーにとって、新たな魅力となるだろう。ゆったりとしたペースでじっくりと楽しめる本作は、アクションと戦略のバランスを求めるプレイヤーにとって、新たな定番となる可能性を秘めている。

出典: Aftermath