米司法省は2日、連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長に対する刑事捜査を打ち切ることを決定した。これは、米国の中央銀行トップに対する前例のない捜査における突然の方針転換となった。
背景には、パウエル議長のFRB議長再任を巡る政治的な対立があった。共和党のティリス上院議員(ノースカロライナ州選出)は、FRB本部の改修工事に関連する疑惑を理由に議長再任を阻止していた。捜査が打ち切られたことで、議長再任への道が開かれることになる。
関係者の発言
ワシントンD.C.地区の米連邦検事ジャンヌ・ピルロ氏はSNS投稿で、「検察官総監(IG)による調査が開始されたため、当局の捜査を終了するよう指示した」と述べた。さらにピルロ氏は「本日、FRB検察官総監に対し、納税者が負担した数十億ドル規模の建設費超過について徹底的な調査を要請した」と明らかにした。
「検察官総監には、米国納税者に対する説明責任をFRBに果たさせる権限がある。早急な包括的報告書の提出を期待しており、これにより、当局が召喚状を発行するに至った疑問点が最終的に解決されることを確信している」と付け加えた。
経緯
パウエル議長は今年1月、FRB本部の数十億ドル規模の改修工事に関する記録の提出を求める召喚状を受領していたことを発表していた。捜査当局は、パウエル議長が改修工事に関して詐欺行為を行い、議会に虚偽の証言をした疑いを調査していた。
出典:
Axios