欧州委員会、エネルギー価格高騰に対する「エネルギー・クッション」を発表

欧州委員会は4月23日、イラン戦争の影響で急騰するエネルギー価格に対応するための新たな対策パッケージ「エネルギー・クッション」を発表した。ロイター通信によると、この対策には電気料金の税率引き下げや、今夏の化石ガス貯蔵の調整が含まれる。ただし、ガス価格の上限設定やエネルギー企業の過剰利益課税といった「大規模な市場介入」は見送られた。

EUエネルギー担当のダン・ヨルゲンセン委員は、今後数年間にわたりガス価格が高止まりする可能性を指摘し、「ガス依存から一刻も早く脱却する必要がある」と述べた。また、税制改正案は5月に提出される見通しだが、EU加盟国の全会一致が必要なため、実現は難航が予想される。

航空業界に深刻な影響も

16ページにわたる「AccelerateEU」文書には、ジェット燃料とディーゼル燃料の供給調整も盛り込まれ、夏季の航空需要の逼迫に備える。ヨルゲンセン委員はSky Newsの取材に対し、欧州の夏休みシーズンに「フライトの欠航や高額なチケット価格」が発生する可能性が「非常に高い」と語った。また、ドイツの大手航空会社ルフトハンザは、5月から10月にかけて2万便の欠航を発表し、燃料節約に努めている。

再生可能エネルギーが世界の電力供給で石炭を上回る

シンクタンク「エンバー」の分析によると、2025年に再生可能エネルギーが世界の電力供給で石炭を抜き、最大の電源となった。同分析はカーボン・ブリーフによって報告された。

各国の気候政策の動向

フランス、G7議題から気候変動を除外

フランスは今週パリで開催されたG7首脳会議の議題から気候変動を除外し、米国との対立を回避した。フランス通信社(AFP)が報じた。

中国、石炭使用の厳格管理と地方当局の評価を発表

中国は新たに発表した2つの政策で、石炭使用の「厳格な管理」を約束するとともに、地方当局が気候目標を達成するかどうかを評価する仕組みを導入した。カーボン・ブリーフによるQ&Aで取り上げられた。

英国、ガスと電力価格の連動解消に向けた取り組み

英国政府は化石燃料価格の高騰を受け、ガスと電力価格の連動を断ち切る方針を発表した。カーボン・ブリーフが報じた。

極端気象と食料システムへの影響

国連食糧農業機関(FAO)と世界気象機関(WMO)の共同報告によると、陸上および海上の熱波が頻発・激化することで、世界の食料システムが「限界に達しつつある」と警告した。ガーディアンが伝えた。

日本、40度の猛暑を表す新用語「酷暑日」を採用

日本は国民投票により、40度に達する猛暑を表す新たな用語として「酷暑日(こくしょび)」を選定した。BBCニュースが報じた。

EV普及のマイルストーン:英国で電気自動車がガソリン車より平均785ポンド安

英国の自動車販売サイト「オートトレーダー」によると、新車の電気自動車(EV)はガソリン車より平均785ポンド(約13万円)安価であり、英国の化石燃料からの脱却における「重要なマイルストーン」と評価された。ガーディアンが報じた。

海洋文化遺産への気候変動の脅威

最新の気候研究によると、気温とpHの変化が台湾海峡の沈船などの「水中文化遺産」に深刻な脅威を与えていることが明らかになった。研究の詳細はカーボン・ブリーフで紹介されている。