バージニア州の有権者は6月11日、連邦議会選挙区の再区割り改定案を僅差で承認した。これにより、民主党に有利な議席配分が実現し、全国的な選挙区改定を巡る攻防で民主党が一時的に優位に立った。しかし、共和党は直ちに反撃に出ており、今後の展開が注目される。
同州の連邦議会議員団は、民主党6議席・共和党5議席の構成から、民主党10議席・共和党1議席へと大きく変わる見込みだ。これは、2024年の大統領選挙でトランプ前大統領が同州で敗北したことを踏まえた議席配分とされる。共和党は、バージニア州最高裁判所に上訴する方針を表明しているが、同裁判所は2月に住民投票の実施を認めており、法的な問題は棚上げされたままとなっている。
共和党の選挙区操作に対する民主党の反撃
民主党は、バージニア州で共和党が主導した選挙区改定に対抗する形で、自らも議席配分を民主党寄りに再編した。しかし、この改定案は僅差の3ポイント差で可決され、民主党内部でも共和党と同様の強硬手段を採用することの是非を巡る議論が巻き起こっている。
民主党のハキーム・ジェファーズ下院議員(ニューヨーク州)は、「選挙区改定を巡る戦いはまだ終わっていない。来週、ロン・デサンティス・フロリダ州知事は、共和党が11月の大敗の瀬戸際に立っていることを受け、州議会を招集して選挙区改定に着手する」と述べた。
バージニア州のアビゲイル・スパンバーガー知事は声明で、「バージニア州の有権者は、議会により多くの共和党議席を主張する大統領に対し、選挙区改定で抵抗することを承認した」と強調した。
共和党の反発と今後の展開
共和党側はこれに反発し、リチャード・ハドソン議員(ノースカロライナ州)は「民主党は現実を書き換えられない」と批判した。また、同議員は「この僅差は、バージニア州が厳しい党派的選挙区改定によって代表されるべきではないことを示している」と述べた。
共和党の選挙区操作は、テキサス州やフロリダ州、オハイオ州などでも行われており、民主党はこれに対抗するため、カリフォルニア州やユタ州で独自の議席配分改定を実施した。しかし、テキサス州の選挙区改定では、共和党が目論んだ5議席増ではなく、2~3議席にとどまる可能性が指摘されている。さらに、トランプ前大統領の支持率低下や、ラテン系有権者の支持獲得が困難になっていることも共和党にとっては逆風となっている。
民主党内部の議論も浮上
民主党内部では、共和党と同様の強硬な選挙区改定手法を採用することの是非を巡る議論が活発化している。一部の民主党議員は、共和党の選挙区操作に対抗するためには、同様の手段を用いることもやむを得ないと主張する一方で、選挙区改定の公平性を重視する声も上がっている。
今後、フロリダ州やテキサス州などでも選挙区改定が行われる見通しで、両党の攻防が激化することが予想される。選挙区改定を巡る戦いは、11月の本選挙に向けた両党の戦略に大きな影響を与えることになるだろう。