米国企業の2024年Q1決算シーズンは、経済不安やエネルギー価格の上昇といった逆風を受けながらも、好調な業績を維持している。経済の先行き不透明感やイラン情勢、持続するインフレ、消費者センチメントの悪化といった要因が懸念される中、企業の収益力が改めて注目を集めている。

好調な決算を発表する主要企業

Q1決算の発表が進む中、多くの企業が市場予想を上回る業績を示している。S&P500企業の84%が決算予想を上回り、5年平均の78%を大きく上回る結果となった。FactSetの調査によると、決算サプライズの割合とその規模のいずれもが過去平均を上回っているという。

Deutsche Bankのリサーチャーは「これは20年ぶりに最高の決算シーズンの一つだ」と指摘。テクノロジー、ヘルスケア、工業などS&P500の全11セクターで前年同期比の収益成長が見込まれるとの見通しを示した。

注目企業の動向

  • ウーバー:予約件数が25%増加。CEOのDara Khosrowshahi氏は「消費者は支出を続けており、特に地元での消費が堅調だ」と述べ、今後の減速の兆しは見られないと語った。
  • ディズニー:娯楽、体験、スポーツの3部門すべてで予想を上回る営業利益を記録。テーマパークへの来園者数は「健全なペース」で推移しているという。
  • CVSヘルス:ドラッグストアチェーンとAetnaの親会社である同社は、医療費の大幅な低下を受け、2026年の収益見通しを引き上げた。
  • ノボノルディスク:GLP-1系の医薬品メーカーは、初の経口体重減少薬が好調な出足で200万件の処方を獲得したことを受け、業績見通しを引き上げた。

業界ごとの明暗

一方で、一部の業界や企業では依然として厳しい状況が続いている。ジェット燃料価格の高騰により、スピリットエアラインズが経営破綻に追い込まれたことは、イラン情勢が経済に与える影響の大きさを象徴している。航空業界全体も運航コストの上昇に苦しんでいる。

レストランブランズインターナショナルは、比較売上高が前年同期比で6.5%減少。同社の四半期業績としては少なくとも20年間で最悪の水準となった。

経済指標としての決算の意義

企業の決算は経済全体の健全性を100%反映するものではないが、景気の先行きを示す重要な指標の一つであることは間違いない。今回の決算シーズンは、米国経済が依然として強靭さを保っていることを示す結果となった。

出典: Axios