ルイジアナ州シュリーブポートで4月20日未明、 Domestic Violence(家庭内暴力)による銃乱射事件が発生し、8人の子どもが死亡した。被疑者は陸軍州兵の退役軍人で、7人の子どもの父親だった。

被疑者は、子どもたちの母親2人(うち1人は元妻で離婚手続き中)が住む2軒の住宅を約1時間かけて襲撃。母親2人は負傷したが命は助かり、被疑者の義理の姉妹と12歳の子どもは屋根から飛び降りて逃走した。被疑者はその後、近くの家に隠れているところを警察に発見され、射殺された。

地元メディアによると、被疑者は精神疾患の既往があり、「暗い考え」について話していたという。その一方で、事件の2日前には11歳の娘との「親子デート」をFacebookに投稿していた。投稿には「Lol!!!! 1対1のデートに連れて行ってやった。ハンバーガーを食べてる娘の写真とともに、明るいエモojiが並んでいた。

米国社会に「銃暴力の常態化」を浮き彫りに

この事件は、2024年1月のイリノイ州ジョリエットでの8人殺害事件以来、米国で最悪の銃乱射事件となった。過去の主な大量殺傷事件としては、2023年10月のメイン州ボウリング場・レストラン、2023年5月のテキサス州アウトレットモール、2023年1月のカリフォルニア州ダンススタジオ、2022年5月のテキサス州ウバールデ小学校銃乱射事件、ニューヨーク州バッファローのショッピングモール銃撃事件などが挙げられる。

しかし、今回の事件はこれまでと異なり、メディアや世論の注目度が極端に低かった。事件当日、ニューヨーク・タイムズのホームページで6〜7回スクロールしないと記事が見つからなかったという。事件から48時間以上経過しても、主要メディアの扱いは限定的なままだった。

「米国では銃乱射事件が日常化している。しかし、今回の事件はその象徴的な事例となった。注目されないこと自体が、問題の深刻さを物語っている」
— 米国の銃暴力問題専門家

被害者の背景と社会の反応

犠牲となった子どもたちは3歳から11歳で、最年長の子は読み書きの成績向上を喜んでいたという。別の子は外で遊ぶのが好きで、家族は「Nerf銃で遊ぶのが好きだった」と証言した。

事件後、地元ではキャンドルライト・ビジルが行われ、多くの住民が哀悼の意を表した。しかし、全米的な議論や政策議論に発展することはなかった。専門家は「米国社会は銃暴力に対して『肩をすくめる』状態に陥っている」と指摘する。