米国政府は、核機密やロケット技術に関わる科学者10人以上がここ数年で相次いで失踪・死亡したという報道を受け、陰謀の可能性について調査に乗り出した。
共和党議員のジェームズ・コーマー氏(ケンタッキー州選出)とエリック・バーリソン氏(ミズーリ州選出)は、タブロイド紙「デイリー・メール」と「ニューヨーク・ポスト」の報道を根拠に、エネルギー省、国防総省、FBI、NASAに対し、各科学者の失踪・死亡に関する情報提供を求める書簡を送付した。
書簡の中で議員らは、報道内容が事実であれば「一連の不可解な死亡と失踪が米国の国家安全保障に対する重大な脅威となる可能性がある」と指摘。関係者は「科学的機密にアクセスできる米国人員に対する深刻な脅威」と表現した。
議員が指摘する科学者の失踪・死亡事例
- 2023年8月:核研究者が自宅で死亡。警察は自殺と発表したが、家族は不審点を指摘。
- 2022年11月:ロケットエンジニアが行方不明に。数日後に遺体で発見されたが、死因は不明。
- 2021年10月:核物理学者が失踪。数週間後に川で遺体が発見されたが、捜査は難航。
- 2020年3月:航空宇宙技術者が自宅で死亡。警察は自然死と発表したが、遺族は納得していない。
当局の対応と今後の展開
議員らは書簡で、関係機関に対し「これらの事例が単なる偶然なのか、それとも組織的な関与が疑われるのか」を明らかにするよう求めた。FBIは現在、情報収集と事実確認を進めているが、具体的な調査方針は明らかにしていない。
一方で、科学界からは「根拠のない陰謀論に振り回されるべきではない」との声も上がっている。しかし、議員らは「国家安全保障に関わる重大な懸念事項であり、徹底的な調査が必要だ」と主張している。
「報道が事実であれば、これは米国の安全保障に対する深刻な脅威だ。当局は速やかに真相を解明すべきだ」
— 共和党議員、ジェームズ・コーマー氏
今後、FBIや関係機関からの正式な発表が注目される。
出典:
Ars Technica