米ワシントンD.C.の連邦地方裁判所で15日行われた公聴会で、判事はテスラCEOのイーロン・マスク氏と米証券取引委員会(SEC)との和解案に対し、「安易な承認はできない」と表明した。同判事は、マスク氏がトランプ政権から特別扱いを受けている可能性を指摘し、和解内容の透明性を求めている。

SECは2022年、バイデン政権下でマスク氏を提訴。当時、マスク氏がTwitter(現X)の株式9%を保有していたにもかかわらず、10日以内の報告義務を怠ったと主張。この遅れにより、マスク氏は株式を安価で買い増し、株主に少なくとも1億5000万ドルの損害を与えたとされた。

しかし、トランプ政権下で行われた和解では、マスク氏の信託団体が150万ドルの民事罰金を支払うのみで、違反の事実を認めない内容となっている。判事はこの和解案に対し、「重大な疑問が残る」と述べ、今後詳細な審査を行う方針を示した。

主な争点

  • SECの提訴内容:マスク氏の株式保有未報告問題で、1億5000万ドル規模の損害賠償を求めていた。
  • 和解条件:150万ドルの罰金で事実関係の認否なし。トランプ政権下で成立。
  • 判事の見解:特別扱いの疑惑を指摘し、公正な審査が必要と主張。

今後の展開

判事は今後、和解の是非について慎重に審査を進める方針。マスク氏側とSEC双方の主張を精査し、最終的に和解の承認可否を判断する見通しだ。