BMW M4をベースにイタリアの名門カロッツェリア「ザガート」が手掛けた超高級クーペ「Bovensiepen Zagato」が、オンラインでの受注を開始した。価格は4億3500万円(約3,695万円)と、通常のM4の4倍以上に相当する驚異的な金額ながら、その独創的なデザインと高いパフォーマンスが注目を集めている。
Bovensiepen Zagatoは、BMW M4 Competitionをベースに、3.0リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載。出力は602馬力(611PS)に向上し、0-100km/h加速はわずか3.3秒を実現。8速ATを採用した自動変速機構により、スムーズな加速性能を発揮する。
外観は、ザガートの特徴であるダブルバブルルーフを採用。フロントデザインは2019年のシボレー・カマロに似た個性的な形状で、リアクォーターパネルはBMW i8のような流麗なラインを描く。400点以上のカーボンパーツが使用され、250時間以上かけて手作業で仕上げられる。
BMW Alpinaの独立後、新たな挑戦
Bovensiepenは、BMW Alpinaの元オーナーであるアンドレアス・ボーベンジーペン氏が立ち上げた新ブランド。BMWがAlpinaを完全に傘下に収めたことで、元オーナーたちは新たなプロジェクトに挑戦している。Bovensiepen Zagatoは、その第一弾となるモデルで、昨年の「コンクール・デレガンス・ディ・ヴィラ・デステ」で初公開された後、今年の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」でも実走によりその実力をアピールした。
内装は高級仕様ながら、BMW 4シリーズの延長線上に
内装は、ラヴァリーナ本革フルレザーなどの高級素材を使用した上質な仕上げが特徴。BMW純正の4シリーズと比較すると、明らかに高級感は増すが、「550万円相当の4シリーズの上位グレードに近い」という声も聞かれる。シートにはアルカンターラを採用するなど、細部にわたるカスタマイズが可能だ。
エンジンやトランスミッションのベースについては明言されていないが、昨年の発表時にはM4 Competitionの8速ATを採用したと報じられている。エンジン出力はM4 Competitionの523馬力(530PS)から大幅に向上し、軽量チタン製のアクラポビッチ・マフラーなどにより、さらなるパフォーマンスを実現している。
価格はM4の4倍以上。それでも買い手は現れるのか?
ドイツにおけるM4の価格帯は985万円から1096万円。Bovensiepen Zagatoの価格はその4倍以上に相当し、「M4のコンペティションモデル3台分以上」という計算になる。それでも、ザガートのブランド力と独創的なデザイン、高いパフォーマンスが、富裕層の心を掴む可能性は高い。
オンラインでの受注は開始されたものの、納車までには時間を要する見込み。Bovensiepen Zagatoは、まさに「贅沢の極み」を体現したスーパーカーと言えるだろう。