NASA、アルテミスIII号の打ち上げ時期を2027年後半に延期
NASAのジャレッド・アイザックマン長官は10月21日、議員向けの公聴会で、同機関の月着陸機契約先であるスペースXとブルーオリジンが、次期アルテミスミッション向けの宇宙船を地球周回軌道上で2027年後半までに準備できるとの見通しを示したと明らかにした。これはNASAの従来のスケジュールよりも遅れる見込みだ。
アルテミスIII号のミッション内容
アルテミスIII号は月面着陸を目的とせず、宇宙飛行士を乗せたオリオン宇宙船が地球周回軌道上で、スペースXのスターシップHLSとブルーオリジンのブルームーン着陸機のいずれか、あるいは両方とランデブーおよびドッキングを行う計画となっている。現在、飛行計画の詳細は検討中で、軌道高度やSLSロケットの構成に関する重要な課題が未解決のまま残されている。
低軌道ミッションのメリット
高度数百マイルの低軌道への打ち上げであれば、NASAはすでに保管されているSLS上段ステージを使用せずに済む可能性があり、そのステージを月面着陸を目指す次のアルテミスミッションに転用できる。一方で、より高い軌道への打ち上げでは上段ステージが必要となるが、その環境は月面に近い条件でテストを行うことができる利点がある。
新型上段ステージ「セントールV」の導入
NASAは現在、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)からセントールVと呼ばれる新型の商用上段ステージを調達しており、SLSロケットの既存上段ステージが使い果たされた後に導入される予定だ。
今後のスケジュールと課題
NASAは現在、アルテミスIII号の詳細な飛行計画を練り直しており、軌道高度やロケット構成などの技術的な検討が続いている。スペースXとブルーオリジンの着陸機開発の進展が、ミッション全体のスケジュールに与える影響も注視される。
出典:
Ars Technica