米国立衛生研究所(NIH)の研究助成金獲得競争がかつてないほど激化している。全米の研究者を対象としたSTATの調査と関係者へのインタビューによると、研究者たちは資金獲得のために様々な戦略を模索せざるを得ない状況に追い込まれている。
NIHのデータによれば、第2期トランプ政権下で研究助成金の獲得競争がかつてないほど厳しさを増し、さらに不透明性が高まっている。直近の会計年度では、申請件数のうちわずか13%しか採択されなかった。さらに、高評価を得た提案であっても、採択が保証されないという状況が浮き彫りとなっている。
このような状況を受け、研究者たちは従来のアプローチに加え、新たな戦略を模索している。例えば、より多くの共同研究者を巻き込むことで提案の強化を図ったり、研究テーマの再検討を行ったりするケースが増えている。また、資金獲得が研究室の存続に直結するため、一部の研究者は資金獲得に注力するあまり、研究そのものの質を犠牲にせざるを得ない状況に追い込まれている。
専門家は、このような競争の激化が研究の多様性や革新性を損なう可能性があると指摘。長期的な研究の停滞や、若手研究者の育成機会の減少など、研究コミュニティ全体に与える影響が懸念されている。
出典:
STAT News