米国の大手保険会社シグナ(Cigna)は2027年、米国の医療保険制度「医療費負担適正化法(Affordable Care Act、ACA)」の個人市場からの撤退を発表した。同社は成長が見込めないと判断し、専門医療サービスや雇用主向け保険事業に経営資源を集中させる方針だ。

同社の発表は、4月25日に行われた第1四半期決算発表の電話会議で明らかになった。シグナは同会議で、1兆8,300億円(約17億ドル)の純利益を含む好調な決算を発表し、年間業績見通しを上方修正した。しかし、ACA個人市場の加入者数は36万9,000人にとどまり、全加入者1,830万人のわずか2%に過ぎない。

シグナの最高執行責任者(COO)であるブライアン・エヴァンコ(Brian Evanko)氏は会議で、「この決定は慎重に検討した上で下された」と述べた。撤退の主な理由は2つあり、1つは当該事業の成長可能性が低いこと、もう1つは撤退により専門医療サービス部門「Evernorth」、薬剤給付部門、および雇用主向け保険事業に経営資源を振り向けられることだと説明した。

ACA個人市場は、保険会社にとって長年にわたり不安定な状況が続いている。多くの大手保険会社が市場からの撤退や事業縮小を発表しており、患者や加入者にとって選択肢が狭まる懸念が高まっている。

出典: STAT News