バージニア州の有権者は11日、連邦議会下院選挙区の再編を問う住民投票を実施し、民主党に最大4議席の追加獲得につながる改定案を承認した。これに対し、共和党側は「選挙妨害だ」と激しく反発している。

FOXニュースのコメンテーター、ローラ・インガラムはX(旧Twitter)上で「完全なる暴挙だ!!」と投稿。MAGA系論客のフアナイタ・ブロードリックは「こんなのまともな選挙じゃない」と非難した。また、右派活動家のフィリップ・ブキャナン(X上のハンドル名は「Catturd」)は「笑止千万」とコメントした。

共和党政治家も反応を示し、下院議長のマイク・ジョンソンは「民主党が法を破り、選挙戦を仕掛け、数百万人の有権者を選挙権剥奪し、過激な政策を押し付けようとしている」と主張。元トランプ政権の国土安全保障省報道官、トリシア・マクラフリンは、バラク・オバマ前大統領が「民主主義を守るための行動」と称賛したことに対し、「45%の有権者が1議席、55%が10議席で代表される状況が『民主主義を守る』のか?これが『公平性』か?」と反論した。

ローラ・ルーメン(イスラム嫌悪者でトランプの側近)もオバマを非難し、「バラク・フセイン・オバマのおかげで民主党がバージニアを乗っ取ろうとしている。バージニアは住めない場所になる」と投稿した。

共和党が仕掛けた選挙区改定戦争の反撃

今回の選挙区改定を巡る対立は、昨年から本格化した。トランプ前大統領が共和党主導州に選挙区改定を推進し、自身の窮地を救うよう求めたことがきっかけだ。トランプはテキサス州共和党が「5議席の追加獲得に値する」と発言し、同州の共和党がこれに応じた。ミズーリ、ノースカロライナ、オハイオの各州も同様の動きを見せた。

これに対し民主党はまずカリフォルニア州で反撃に転じ、今回のバージニア州では51%対49%の賛成で改定案を可決させた。共和党は「選挙権剥奪」や「ゲリマンダー」と主張しているが、その原因は自らが仕掛けた選挙区改定戦争にある。民主党は今後、11月の米中間選挙で議会奪還に向け、さらに有利な立場を得たといえる。

選挙区改定の背景と今後の展望

選挙区改定は、各州の議員定数を再配分するプロセスで、一般的に10年ごとに実施される国勢調査に基づいて行われる。しかし、近年は党派間の対立が激化し、選挙区の線引きを巡る争いが頻発している。

民主党は今回の勝利を「民主主義の勝利」と位置付けているが、共和党は「選挙の公平性が損なわれた」と主張。今後、法廷闘争やさらなる選挙区改定の動きが予想される。

「選挙区改定は、民主主義の根幹を揺るがす問題だ。党派間の対立が深まる中、有権者の声を反映した公正な選挙区設定が求められる。」
— 選挙制度専門家、マーク・ジョーンズ氏