フロリダ大学のトーマス・ホー選手(6フィート9インチ、ジュニア・ウィング)が、2026年のNBAドラフトを回避し、大学に残留することを表明した。同選手はESPNのドラフト予想で13位、SB Nationのモックドラフトでも21位と高評価を受けており、通常であればプロ入りが濃厚だった。
しかし、NIL(Name, Image, Likeness)ルールの導入により、選手は大学在学中に商業的収入を得られるようになり、ホー選手にはNBAドラフトで上位20位以内に指名された場合の2年間の契約金を上回る額が提示されたと報じられている。具体的な金額は非公開だが、関係者によると、NBAドラフトでトップ20指名された場合の初期2年分の契約金に匹敵する額になるとされている。
NIL収入の詳細は公表されていないが、これまでに報じられた例としては、BYUのAJダイバンツァ選手が約700万ドル、アイオワ大学のケイトリン・クラーク選手が300万ドル以上を獲得したとされる。デューク大学のクーパー・フラッグやキャメロン・ブーザー選手の収入は非公開ながら、相当額に上るとみられている。ダイバンツァ選手は現時点で最高額のNIL収入を得た大学バスケットボール選手とされており、ホー選手の契約額はそれを上回る可能性が高い。
フロリダ大学の黄金期到来か
ホー選手の残留発表に伴い、同じくフロリダ大学のアレックス・コンドン選手とルーベン・チニエル選手も残留を表明または検討中だ。特にチニエル選手はドラフトプロセスに参加したが、転校ポートに登録せず、フロリダ大学への復帰が有力視されている。これにより、2024年に全米優勝を果たしたフロリダ大学の主力3選手がそろって2026-27シーズンもプレーすることとなり、同大学はシーズン前の全米No.1の座を獲得する可能性が高まった。
NIL時代以前にも、NBAドラフトで高評価を受けた選手が大学に残留するケースは存在した。例えば、2017年にはミシガン州立大学のマイルズ・ブリッジス選手とテキサスA&M大学のロバート・ウィリアムズ選手がドラフトを回避し、大学に残留。2006年にはフロリダ大学のジョアキム・ノア選手が全体1位指名の可能性があったにもかかわらず、大学に戻った実績がある。
また、カレッジフットボールではNIL収入が選手の残留を左右する要因となっており、トップ5クラスの有望選手であっても、NIL収入によって大学に残るケースが増加している。しかし、バスケットボール界でこれほど高評価の選手がNIL収入を理由に大学に残留するのは、約10年ぶりの出来事だ。
全米No.1奪還への期待
ホー選手の決断は、フロリダ大学にとって大きな転機となる。同大学は2024年に全米優勝を達成したが、翌シーズンは主力選手の流出により成績が低迷。しかし、ホー選手をはじめとする主力3選手の残留により、2026-27シーズンは優勝候補の筆頭に躍り出ることが確実視されている。
今後、フロリダ大学はシーズン前のランキングで全米No.1の座を獲得する可能性が高く、NCAAトーナメントでの優勝も現実味を帯びてきた。ホー選手のNIL契約がどのような形で公表されるかは不明だが、その金額と影響力は、今後のカレッジスポーツ界に新たな時代を切り開く可能性を秘めている。