ホワイトハウス内の意見対立がAI規制を停滞させる
米ホワイトハウス内の意見対立と、トランプ大統領の中国訪問が重なったことで、次世代AI技術に対する連邦政府の対応が遅れている。アンソロピック社が発表した最新AIモデル「ミトス」の登場により議論が加速する中、規制強化の動きは停滞している。
米中首脳会談がAI政策に影響か
AIは今週行われるトランプ大統領の北京訪問の議題に含まれる可能性が高く、業界関係者は最新AIモデルに対する新たな指針を待ち望んでいる。業界筋によると、米政府は中国首脳会談の結果を踏まえてAI政策の最終決定を下す可能性があるという。
欧州諸国もAIモデルへのアクセスを模索
米国だけでなく、欧州諸国も安全保障テストのために「ミトス」のような最新モデルへのアクセスを求めている。グローバルな競争が激化する中、米国の対応の遅れが懸念されている。
「AIのFDA」発言が波紋を呼ぶ
米政府高官の発言が波紋を呼んでいる。国家経済会議(NEC)ディレクターのケビン・ハッセット氏が、将来のAIが「医薬品と同様のFDA審査プロセス」を経る可能性について言及したところ、ホワイトハウスの他の関係者が直ちに発言を抑制した。
ホワイトハウス首席補佐官のスージー・ワイルズ氏や、元AI・暗号通貨担当大統領顧問のデイビッド・サックス氏らは、ハッセット氏の発言を否定。サックス氏はフォックス・ビジネスとのインタビューで、「問題は米国の研究所が何をするかではなく、中国や他国の研究所が6ヶ月以内に高度なサイバー能力を持つAIを開発する可能性があることだ。今すぐシステムを強化する必要がある」と述べた。
ハッセット氏はその後CNBCに対し、「巨大な新しい官僚機構を作ってAIを承認するというアイデアを支持しているわけではない」と釈明した。
政府内部の意見の相違が浮き彫りに
政府関係者によると、高性能AIシステムへの対応方法について、政府内部で意見の相違があるという。ある政府と密接に連携する業界筋は「政府内には、これらの高性能AIシステムにどう対処すべきかについて、異なる見解がある」と述べた。
同筋はさらに「業界が求めているのは今後の明確な指針だ。新しい技術が登場するたびに対応方法をその場で決めるのではなく、一貫したプロセスを確立したい」と語った。
ホワイトハウスの公式見解
「ホワイトハウスは、AI政策においてイノベーションの推進と安全保障の確保のバランスを取り続けている。政策に関する発表は大統領から直接行われる。大統領令に関する議論は憶測に過ぎない」
ホワイトハウス高官
専門家からの警鐘
一方で専門家らは、時間の浪費や官僚主義の弊害を指摘している。「我々には時間的余裕がない。指を指し合ったり、官僚主義がAIテストと結果の公表プロセスの障害となるのを許してはならない」とある専門家は述べた。